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Linuxファイルマネージャの比較検討

2006年12月21日 09:40 Bruce-Byfield(2006年12月19日(火)) 1 2

デスクトップ・ファイルマネージャ

大部分のユーザに馴染みがあるのは、デスクトップ環境に付随するファイルマネージャで、KDEならKonqueror、GNOMEならNautilusということになる。あまり知られていないが、特別にXfceのために作られたThunarは、他のデスクトップのユーザから価値を認められるほど反応性に優れている。

Konquerorが必ずしもすばらしいと言えないのは、特にアイコンの表示に関する部分で、デフォルトの設定では長いファイル名が途中までしか表示されないため、何のファイルかわからなくなることが多い。ただし、「Detailed List View」にすれば、ファイル属性の一覧が表示される。数ギガバイトのファイル転送がためらわれるときには、これを使うといいだろう。また、Konquerorにおけるキー割り当ての拡張性の高さは、多くの人が認めている。しかし、Konquerorが大きな強みを発揮するのは、ファイルマネージャとしてではなく、Webブラウザおよびファイルビューアとして用いられるときだ。

いずれにせよ、当初からバグが多く、品質がなかなか向上しなかったNautilusに対してのKonquerorの優位性は変わらない。その安定性の低さはもう問題にはなっていないが、Nautilusでは初期の頃のリリースから、スペイシャル表示(フォルダ参照時に新規ウィンドウを開くモード)がデフォルトになっている。この表示モードは、平均的なユーザによるハードディスクの内容表示を簡素化するもので、アイコンで選択できるものとしてはカレントユーザのデスクトップとホームディレクトリしか表示されない。そのうえ、この画面では、コンピューティングの初期の頃からファイルマネージャの重要な機能だったディレクトリのツリー表示が、不自然なことにウィンドウ左下のコンボボックスで行なわれるようになっている。Konquerorと同様に、Nautilusもファイルビューアとしては役に立つが、ファイルマネージャとして許容できるのは、ブラウザモードでの使用時のみだ。ブラウザモードではディレクトリツリーが1ペインで表示されるが、メニューから「System Tools」->「File Browser」と選択しなければ使えない。しかし、ブラウザモードでも、デフォルトの表示はホームディレクトリになっていて、ファイルシステム全体のディレクトリツリーは別の領域に表示される。

全般的にファイルマネージャの役割がファイル操作を中心としたものではなくなっているため、多くのユーザはKonquerorかNautilusがあれば、それほど不満なくやっていけるだろう。だがそれでも、代わりになるものは存在する。

こうした代替アプリの1つがDolphinというKDEアプリケーションで、最新のバージョンは0.70となっている。Dolphinはファイル管理だけに注目しており、KonquerorやNautilusのようにメニューとツールバーを雑然とさせるその他の用途にはほとんど対応していない。こうした割り切りの効果は、Dolphinによるファイル転送処理の速度と能力に表れている。今のところツリー表示の機能はないが、F9キーを押して分割表示にした後、どちらかのペインで表示モードを「Preview」にすることによって、何とか間に合わせることはできる。

デスクトップ向けのファイルマネージャのなかでも、群を抜いて期待度が高いのが、Krusaderと呼ばれるKDEアプリケーションだ。ファンクションキーが使えるのと、必要に応じて外部アプリケーションを呼び出せることから、Krusaderは、現在主流になっているファイルマネージャよりもむしろNorton Commanderクローンの直系アプリに近いと言えるだろう。アーカイブの検索、各種フォーマットに対応したファイル圧縮、暗号化、別ウィンドウでのディスク使用量のチャート表示といった機能を備えたKrusaderは、現状のデスクトップ向けの非常に強力なファイルマネージャである。欠点は、あまりに多くの機能が「Useraction」メニューに押し込まれていることだ。またユーザによっては、選択したファイルが既存のペインではなく別ウィンドウに表示される点が気に入らないという人もいる。

ファイルマネージャの選定

ファイルマネージャの選定は、きわめて個人的な判断で行われる。コマンドライン版の場合、おそらく大半のユーザにとっては、短期間で習得できるMidnight Commanderが最も適しているだろう。汎用ファイルマネージャのほうは、Linux以外のUNIXライクなOSの頃から慣れ親しんできたユーザでない限り、あまり使う人はいないはずだ。また、最近のファイルマネージャのなかでは、Konquerorが最も優秀で、その他の点ではGNOMEに傾倒しているユーザも、主としてKonqueror目当てにわざわざKDEをインストールするほどだ。

ただし、常にファイルマネージャに頼ってきた人は、とりあえずKrusaderを試してみるとよい。以前のファイルマネージャに備わっていた集中化された機能と、現在のアプリケーションの外観とを組み合わせたKrusaderは、さきほど紹介したように非常に完成度の高いファイルマネージャだ。

何を重視するかによって、他のものに決めることもあるかもしれないが、ファイルマネージャには、時間をかけてじっくりと検討するだけの価値がある。多くのユーザにとって、ファイルマネージャの選定は、開発者にとってのエディタの選定と同じくらい重要なことである。また、ファイルマネージャはファイル整理に必須のものではないが、適切なものを選べばファイルの整理にも役立つはずだ。

Bruce Byfield氏はセミナーのデザイナ兼インストラクタで、NewsForge、Linux.com、IT Manager's Journalに定期的に寄稿しているコンピュータジャーナリストでもある。

NewsForge.com 原文
最終更新:2007年07月01日 19:05
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