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インストールまでのイバラの道
RC1のインストールCDは5枚組という構成だが、ISOイメージのダウンロードとCDへの焼き込みからインストールまでの過程に特に問題はなかった。ところがファイナルリリースの場合、話はまったく違う展開を見せたのである。まずはopenSUSEミラーサイトから必要なISOイメージを入手する段階で、多くのトラブルに遭遇してしまった。もっともこの件に関しては、リリース当日にアクセスしたのでダウンロード希望者が殺到していたためかもしれず、現在はそんなこともないのかもしれない。
openSUSE 10.2がopenSUSE.orgの本家およびミラーサイトにて公開されて間もなく、私はHTTP形式でのダウンロードを開始した。その際の転送速度は580KB/sec前後という信じがたいほどの高速を発揮しており、DVD 1枚分のデータが2時間程度で入手できてしまった。だが残念なことに得られたイメージは損傷しており、再度のダウンロードを余儀なくされたのである。
1回目のイメージをどのミラーから取得したかは確認できないのだが、2回目のダウンロードについてはcache.novell.comが関わっていたはずである。2回目のダウンロードは1回目ほどは高速ではなかったものの、大方において400KB/sec前後というそれ程悪くない速度で転送できていた。もっとも結果的には、この2回目のダウンロードも失敗したのである。
仕方ないので、openSUSE関係の情報ソースとして頼りになるirc.freenode.netの#suseチャンネルに解決法をすがったところ、BitTorrentを使えば正常なイメージを落とせるはずだというアドバイスが得られたので、3回目のダウンロードはBitTorrentを使うことにした。一転して今回の転送速度は非常に遅く、ダウンロード完了まで24時間以上が必要という予測が提示されてしまったくらいである。#suseチャンネルに再度の助言を求めると、親切なIRCの住人の1人から、ベルギーにあるサイトのURLからRC1/GM(ゴールドマスタ)のデルタISOが入手できることを教えられた。デルタISOとしてダウンロードするのは小振りな1つのファイルであり、これを以前のISOイメージに適用することで最新版のISOへとアップデートされるため、リマスタリングされたISO全体を丸ごとダウンロードする必要がなくなるのである。
今回はRC1をインストールし直してからデルタISOを適用し、得られた新規のISOイメージをCDに焼き込んだ。この作業はすべてが順調に進み、30分もしないうちにリリースバージョンのopenSUSE 10.2を実行できるようになっていた。
今回のテストに用いたマシンは、CPUがAMD Athlon 64 3200+、RAM容量が1GB、メインボードがEthernetおよびオーディオカードをオンボード搭載したMSI K8という構成である。その他には、Logitech USBマウスを始めとし、ビデオカードはNvidia GE Force 6600 PCI-E、モニタはViewSonic V17B、ワイヤレスPCIカードとしてLinksys WMP54Gを使用している。ドライブ類は、160GB MaxtorハードドライブおよびSony CD/DVD ROMドライブがそれぞれ1基という組み合わせだ。
CD 5枚組セットからのインストール作業そのものは楽勝だった。インストール中に経験した最大の不満は、インストーラCDの交換時にCDトレイが自動的にイジェクトされなかったことくらいである。またこれは良い意味で予想外の結果だったのだが、インストールプロセスの最後にオンラインアップデータが何の問題もなく起動してくれた。
インストールの終了後、正常に動作しなかったのはLinksysワイヤレスカードだけであった。ワイヤレスカードについてだが、おそらくは以前に行ったカーネル変更時にカード用ドライバ(rt61pci)が破損していたのだろう。このカードにはUbuntu Edgyでも動作しなかったがDapperでは動作したという前科があるので、いずれにせよこの件はopenSUSEに関する問題ではないはずだ。
今回のインストールでは、過去の慣習を断ち切るつもりでGNOMEではなくKDEデスクトップを選択してみた。双方の環境から好みのアプリケーションを組み合わせることはopenSUSE 10.2でも可能であり、そのための操作も簡単に行えるようになっている。
インストール完了後に受けた最初の印象を一言で表現すると「なんと美しいデスクトップOSなのか」といったものになる。ただし、openSUSE 10.1のアップデート時に受けた悪夢がトラウマ化しているので、この見栄えの良いデスクトップ環境も薄皮一枚の存在ではないのかという疑念が頭を離れなかった。