デスクトップとの統合
さて、 上記のwget-listスクリプトを活用するためには URLを簡単にリストに追加できると便利だ。 そこで以下のadd-urlスクリプトを使うと、 .wget-listファイルへURLを簡単に追加することができる。
#!/bin/sh
# add-url --リストへURLを追加する
# 実行方法:add-url URL
echo $* >>~/download/.wget-list
# ファイルのダウンロード先が ~/downloadの場合。
add-urlスクリプトはコマンドラインで使うのに便利だ。 ただしKDEユーザもKlipperを利用すれば、このadd-urlを便利に活用することができる。 Klipperにはクリップボード上にコピーされた文字列に対してコマンドを 実行する機能があるからだ。 設定をするために システムトレイ上のKlipperのアイコンを右クリックして設定ダイアログを開き、 「Configure Klipper(Klipperの設定)」を選び、「Actions(動作)」タブへ行く。 すると、様々な正規表現にマッチする文字列に対応する、 様々な動作のグループを設定することができるようになっているのが分かると思う。
そこにすでにHTTPのリンク("^https?://.")に対応するグループがあるはずだ。 そこでこのグループを右クリックして「Add(追加)」コマンドを選ぶ。 そしてコマンドとして「add-url %s」、 説明として「ダウンロード用キューへURLを追加」 と入力しよう。 その後「Global Shortcuts(グローバルショートカット)」タブへ行き、 動作を実行するためのショートカットを選択する。 このショートカットを使うたびに その時点でクリップボード上にある文字列に対応する 動作のメニューが表示されるはずであるが、 以上の設定をした後であれば、 WgetのキューへURLを追加する、 たった今準備したスクリプトを実行するための項目が増えているはずだ。
KlipperはすべてのアプリケーションからのURLの追加を自動化してくれるが、 URLを取得するのは大抵の場合はブラウザからになるだろう。 そこで、ブラウザのコンテキストメニューへ この項目を追加しておくと便利だ。
そのためには Firefox拡張用の FlashGot を利用する。 FlashGotを使うと、好きなダウンロードマネージャをFirefoxへ統合することができる。 FlashGotを ダウンロードして インストールしたら、 Firefoxの「Tools(ツール)」メニューから 「FlashGot→Settings(設定)」を選択する。 そしてadd-urlスクリプトのパスを入力する。 なお「Arguments template(引数テンプレート)」の欄は "[URL]" のままにしておく。 これで、Wgetを使ってファイルをダウンロードするために、 Firefox上で 「Download the link via FlashGot(FlashGot経由でリンクをダウンロード)」や 「Download everything via FlashGot(FlashGot経由ですべてをダウンロード)」などの FlashGotのコンテキストメニューの項目を使用できるようになった。
また、OperaユーザもWgetをダウンロードマネージャとして使用することが可能だ。 Operaのメインメニューで、 「Tools(ツール)→Preference(設定)」を選ぶ。 次に「Advanced(詳細)」タブへ行き、 左側にあるリストから「Toolbars(ツールバー)」を選ぶ。 そして「Menu Setup(メニュー設定)」の「Opera Standard」をクリックし、 さらに「Duplicate(複製)」をクリックする。 ここでダイアログを閉じないで、 Operaのメインウィンドウを最小化する。 そして「~/.opera/menu/standard_menu (1).ini」ファイルを開き、 以下の行を「Link Popup Menu(リンクに対するポップアップメニュー)」セクションと 「Image Link Popup Menu(イメージリンクに対するポップアップメニュー)」セクションに追加しよう。
Item, "Add to download queue"="Execute program, "/home/user/bin/add-url","%l""
なおここでは、add-urlのフルパスを
「/home/user/bin/add-url」としている
(指定の際には「~」は使用しないよう注意)。
次にOperaのウィンドウを再び開き、 メニュー設定のOpera Standardの 「Copy(コピー)」を選択して「OK」をクリックする。 これで、以降、右クリックでコンテキストメニュー内に新しい項目が現れるはずだ。
今回はWgetのような「オールドスタイル」のコマンドラインツールを GUI環境へ統合する簡単な方法をいくつか紹介した。 なおもしあなたがGUIツールのファンなら、 GNOME用の Gwget や KDE用のKGetなど、Wgetのフロントエンドを使ってみるのも良いかもしれない。
| 分割ダウンロード |
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ダウンロードマネージャの中には、 「 分割ダウンロード」をサポートしているものもある。 分割ダウンロードを利用すると、 ファイルの中の複数の部分が平行してダウンロードされることになる。 分割ダウンロードは本来、 帯域をより効率良く活用するためのものだが、 常にそういう結果になるとは限らない。 というのも接続速度があまり高速ではないときには、 (オーバーヘッドのために、必要とされる通信量は増加するが) ファイルのダウンロード速度は高速化しないという場合もある。 そのため、 分割ダウンロードの利用を禁止している ウェブマスターもいる(ただし稀なケースではある)。 一方、分割ダウンロードを利用しないという選択肢にも、 特にWgetを利用する場合には利点もある。 Wget以外のダウンロードマネージャの場合には、 ファイルの既にダウンロードが完了した部分を記録するための情報を 内部的なデータベースに保持しているのだが、 Wgetの場合、単にファイルのサイズを読み取ることでこの情報を取得するようになっている。 そのためWgetでは、 Wget以外のアプリケーションがダウンロードを途中で中断した ファイルのダウンロードを再開するということが可能なのだ。 このことができるダウンロードマネージャは、Wget以外にはほとんど存在しない。 私は普段、 ブラウザでファイルのダウンロードを開始したときにファイルが大き過ぎると感じたら、 ブラウザでのダウンロードをやめてWgetを使って後ほどそのダウンロードを完了させるようにしている。 しかしそれでもなお分割ダウンロードをしたいという場合には、 コンソール用ダウンロードユーティリティの Aria2 が分割ダウンロードをサポートしている。 |
