操作性とインタフェース
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Drupalの用途としてはユーザ登録用のサイトで使われることも多いだろうが(コメント、フォーラム、グループコラボレーション用の機能がサポートされているため)、Drupal 5にはその種のサイト管理で利用できる詳細なユーザアクセス制御機能が用意されており、どのユーザがどのモジュールにアクセスできるかを、ユーザの“ロール”(role)を設定することで制限できるようになっている(デフォルトで設定されるオプションは匿名ないし認証ユーザ)。またTaxonomy Access Controlモジュールを用いると、ユーザに許可するアクセス範囲をサイトの全ノードとするか、特定の用語でタグ付けしたコンテンツのみとするかを制御することもできる。この機能は、購読式のサイトやコンテンツ販売を目的としたサイトを運営する場合に特に有用なはずだ。
DrupalのコアにはjQuery JavaScriptライブラリが取り込まれている。またモジュール操作に関する変更の1つにinstall profilesの作成機能があるが、これは事前選択した特定のモジュール群に必要な設定を施しておくことでDrupalのカスタムインストレーションを作成する機能であり、開発段階ではmodule mashupsと呼ばれていたものだ。
先に言及したテーマ用ページと同様、Drupalのモジュール用ページもデザインが刷新されている。なおDrupal 5で従来のモジュールを使用するには変換ないし書き換えが必要であるが、公式モジュールの多くは未だ変換されていないのが現状である。例えばDrupal用のショッピングカートソリューションや電子商取引モジュールなどはかなりの需要があるはずなのに、Drupal 5では今のところ利用することはできない。
パフォーマンス面での改善
トラフィックの高いサイトの場合、DrupalのCSSページについてはパフォーマンス的な不満を感じざるを得ないこともあったが、Drupal 5ではこうした部分の改善も多数行われている。その1つはキャッシュオプションの追加で、これをオンにすると匿名ユーザに対してはキャッシュされたページが送信されるようになる。またCSSファイルを統合して圧縮するためのCSSプリプロセッサも組み込まれている。Drupalでは独自のCSSファイルを利用する頻度が高く、個々のユーザリクエストごとに異なるCSSファイルが用いられるため、この機能は特に有効に機能するはずだ。例えば、運営するサイトへのアクセスが集中してサーバの負荷が極端に高くなったような場合は、このオプションを用いてCSSとHTMLを単一のリクエストに統合させることにより、読み込み時間が大幅に短縮されるはずである。
その他の改善点としては、404や403エラーなどをレポートするページにも変更が加えられた。例えば、Drupalの独自レイアウトをすべて排した簡潔なエラーページを強制的に表示させる、あるいはサイト停止後のオフラインモードで表示させるメッセージをカスタマイズしておくなどの処理が行えるようになっている。
ドキュメントおよびコミュニティの整備状態
ドキュメント類についてはオンラインでアクセス可能なシステムが用意されており、ドキュメントの掲載ページであるDrupal handbooksの構成も主要なタスク別に整理されてはいるものの、総合的なドキュメントの完成度という点では色々な不備が感じられる。例えば先のページでは、バージョンごとに内容の異なるドキュメントが渾然一体と陳列されており、既に廃止されたバージョンと最新のバージョン5.0の解説が同レベルの扱いを受けているという有様である。その他にも各種のドキュメントを見て回ると、肝心の部分の説明が欠落しているというケースに多々遭遇するし、またDrupalの関連用語の説明は、その定義が自己言及的に行われているか不正確なものが多く、新規ユーザが簡単に理解できるレベルに仕上がってはいない。
Drupalのインストールおよび実行に関する手順は大幅な簡単化が施されているが、込み入ったサイトを構築したい場合はそれなりの手間を要するし、最終的にはプログラマに依頼しなくてはならない部分がでてくるかもしれない。PHPおよびCSSに関する知識やこれらがDrupal内でどう処理されるかを理解するには結構な時間がかかるはずであり、それらを独習しようと思えば否が応でもDrupal Groups(先日購読者数が10,000を越えたそうである)やDrupalのメインフォーラムなど様々な関連コミュニティサイトを頼りにすることになるであろう。またPlanet DrupalにはDrupalの関連サイトに寄せられた主要なトピックがまとめられている。
更なる機能向上を目指して
コンテンツ管理フレームワークとしてのDrupalは、従来より装備されていたコンテンツ分類用の動的なtaxonomyシステムによって頭一つ抜きんでた存在と見なされていたが、今回リリースされたDrupal 5においては旧バージョンに対してよりいっそうの機能向上が果たされている。
そして現在開発が進められているDrupal 6では、今回のDrupal 5に匹敵する大幅な改善が施されるはずである。そこでは興味深い各種の機能追加や拡張(インターナショナル化など)が構想されているようではあるのだが、実用レベルに達する以前に公開ないし正式なサポートがされることはなさそうであり、プロジェクト側からリリース予定日なども発表されていないため、具体的にいつ頃のリリースになるかは不明なままだ。
