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squidGuardを使ったコンテンツフィルタリング

2007年03月05日 10:11 Keith-Winston(2007年3月1日(木)) 1 2

ブラックリストの使用

squidGuardをフィルターとして機能させるには、ブロックすべきドメインおよびURLのリストが必要になる。仮に、自分でブラックリストを作成して管理するとしたら膨大な時間を注ぎ込む必要があるだろうが、幸いにして、クオリティの高いブラックリストがダウンロードでき、アップデートによって新しいものに変えることもできる。最大の規模で最もよく知られたブラックリストの1つを管理しているのが、Shalla Security Servicesである。

Shallaのブラックリストには、100万を超えるエントリが、ポルノ、ギャンブル、違法ソフトウェアといったテーマ別に用意されている。このブラックリストのエントリは、すべてを使うことも任意の一部だけを使うこともできる。非営利の使用目的である場合、このリストは無料で手に入る。営利目的で使用する場合は、1ページの契約書に署名してShallaに返送する必要があるが、別の製品に組み込んだり再販したりしない限り、このブラックリストの使用に費用はかからない。有償または無償のブラックリストは他にも存在するが、まずはこのShallaのものから始めるのがよいだろう。

Shallaのブラックリストを使用するには、ファイルのダウンロード後にテンポラリディレクトリで解凍を行う。するとBLというディレクトリができ、その中にはテーマ別のサブディレクトリが含まれている。このBLの下にあるディレクトリ構造を/usr/local/squidGuard/db/ディレクトリの下にコピーする。このコピーが済めば、dbディレクトリの下に各テーマのサブディレクトリが含まれているはずだ。

ブラックリストそのものは、domainsおよびurlsという名前のプレインテキストファイルの集まりである。squidGuardから使えるようにするには、これらのテキストファイルをBerkeley DB形式に変換しなければならない。この変換処理を実行する前に、squidGuard.confファイルに戻って使用するファイルを明記しておく。

以下に、squidGuard.confファイルの基本的な設定内容を示す。

#
# CONFIG FILE FOR SQUIDGUARD
#
dbhome /usr/local/squidGuard/db
logdir /usr/local/squidGuard/log

# DESTINATIONS
dest spy {
        domainlist spyware/domains
        urllist spyware/urls
        log /usr/local/squidGuard/log/blocked.log
}

# ACCESS CONTROL LISTS
acl {
        default {
                pass !spy !in-addr all
                redirect http://webserver.com/blocked.html
        }
}

destブロックには、あとでaccess controlセクションで使用されるドメインおよびURLのリストを定義する。この例では、"spy"というターゲットを、dbディレクトリ内のファイルに対する相対パスで指定されたspywareのブラックリストファイルを使って定義している。また、一致するものが見つかった際にblocked.logファイルに記録を残すためのlogオプションも使っている。なお、このログファイルの名前と置き場所は、変更しても構わない。

aclブロックには、squidGuardがsquidから渡された要求に対して行う処理を定義する。この例では、"spy"ターゲットにマッチせず、かつIPアドレスではない要求はすべて許可するようにsquidGuardに指示している。redirectオプションには、要求が拒絶された場合に返すべきURLを指定する。つまり、この例では、ブラックリストのエントリに一致した要求は、blocked.htmlのページにリダイレクトされるわけである。また、要求を出したユーザ、要求元のIPアドレス、要求されているURLなど追加情報の収集と報告ができるCGIスクリプトの設定も可能だ。

squidGuardの設定は、際限なく複雑になる可能性がある。まずは簡単な設定で始め、設定の追加とテストを少しずつ繰り返すことで要求されている設定に仕上げていくことをお勧めする。

ブラックリストに戻ってBerkeley DBの読み込み処理を実行し、squidGuardを使ってデータベースファイルの作成を行う。次のコマンドを実行すれば、変換処理が始まる。

 /usr/local/bin/squidGuard -C all

このコマンドにより、squidGuardは設定ファイルを参照し、指定されたファイルの変換を行う。先ほどの例では、spywareリストの変換だけが行われ、spyware/domains.db とspyware/urls.dbというファイルが生成されることになる。特にハードウェアが古い場合は、この読み込み処理に少し時間がかかることがある。

私が変換を実行したときには、ブラックリストのデータベースファイルでパーミッションの問題が起こった。パーミッションが777になっていないデータベースファイルは、squidGuardから使えなかったのだ。たとえsquidGuardのプロセスがユーザsquidで実行され、ファイルの所有者がユーザsquidでそのパーミッションが755になっていても、squidGuardは期待どおりに動作しなかった。私の環境では、squidGuardをスタンドアロンのファイアウォール上で実行していたため、これが大きな問題になることはなかった。しかし、マルチユーザのシステム環境であれば、深刻な問題になっていただろう。

ホワイトリストの使用

ホワイトリストには、設定方法が2つある。1つは、squidGuardのdbディレクトリの下にwhitelistというディレクトリを作り、squidGuardのACLを使ってこのホワイトリストを管理する方法だ。もう1つは、/etc/squid/whitelistのようなファイルを作り、squidによって例外の管理を行う方法だ。どちらも有効だが、今回は2つの理由からsquidで例外の管理を行うことにした。そうすれば、squidGuardへの呼び出しを削除できるのと、より迅速な変更が行えるからである。squidGuardによってホワイトリストが管理されている場合は、リストの変更を有効にするためにsquidを再起動しなければならなくなる。一方、squidによってホワイトリストが管理されている場合は、squidで再起動よりもずっと高速なリロード(設定ファイルの再読み込み)を行うだけで済む。

squidでホワイトリストの設定を行うには、次の2つのオプションを/etc/squid.confに追加する必要がある。

acl white /etc/squid/whitelist
redirector_access white deny

最初のオプションは、whitelistファイルを使用するACLを指定する。このwhitelistファイルには、ドメイン名(例えば、.youtube.com)を1行につき1件ずつ記述する。次のオプションは、URLがホワイトリストに含まれている場合にsquidGuardの呼び出しをスキップするようにsquidに指示するものだ。なお、こうしたsquid.conf内のオプションは、参照される順を考慮して記述する必要がある。つまり、ACLの定義は、それが参照される前に行われていなければならない。

デバッグとチューニング

squidもsquidGuardも、有用なログファイルを作成する機能を備えている。squidの基本的なログファイルは、/var/log/squid/cache.logファイルである。squidでは、リダイレクタに特定の問題が起こったことが非常にはっきりとわかる。例えば、初めて私が丸1日squidGuardを利用したときには、squidのログに以下のようなメッセージが記録されていた。

WARNING: All redirector processes are busy.
WARNING: 5 pending requests queued
Consider increasing the number of redirector processes in your config file.

ここで問題となったリダイレクタ数はredirect_childrenオプションで指定されているので、今回はその設定値を修正するだけで済んだ。他の問題には、もっと検知しにくいものもあるかもしれない。

squidには、パッケージに含まれるsquidclientというプログラムによる素晴らしい内部診断レポート機能もある。一般的な統計情報を得るには、squidがインストールされているマシンで次のコマンドを実行する。

squidclient mgr:info

また、リダイレクタのパフォーマンスに関するレポートを取得するには、次のコマンドを用いる。

squidclient mgr:redirector

一方、squidGuardでは、問題が起こっても明確にわからないことがある。squidGuardのログでよく見かけるエラーは、going into emergency mode(緊急モードに移行)というものだ。ログファイルにはもっと詳しいメッセージがあるかもしれないが、通常、緊急モードとは、squidGuardの動作停止を意味する。原因としては、設定ファイルにおける構文上のエラーが多いが、パーミッションやその他の問題の場合もある。設定の変更を確定させる前に、コマンドラインからsquidGuardの設定ファイルをテストすることができる。単純に、テスト用の設定ファイルを使ってコマンドライン上でsquidGuardにURLのリストを与え、期待どおりの結果が返ってくるかどうかを確認するだけだ。空白の行はsquidGuardによるURLの変更がなかったことを、その他の結果はURLが書き換えられたことを示す。

守備範囲の広いsquid

squidとsquidGuardは、Webコンテンツをフィルタリングするための高速で信頼できるプラットフォームを提供する。squidGuardでは要件を満たせない場合は、追加のリダイレクタを利用するか自作することもできる。ブラックリストによる処理に加え、リダイレクタのインタフェースを使って広告の排除、画像の置換、その他独自の処理を行うこともできる。また、squidでは、ニーズに応じて大雑把なものから詳細なものまでレベルを変えてコンテンツフィルタリングを実施することができる。

NewsForge.com 原文

最終更新:2009年11月02日 19:23