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レビュー:機能が向上したNeoOffice 2.1

2007年04月18日 18:52
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 OpenOffice.orgのMac OS Xネイティブ版、NeoOfficeがバージョンアップされた。最新リリースバージョン2.1では、OpenOffice.orgに合わせた機能向上のほか、OS X固有の改善も施されている。

 最新版のOS Xディスク・イメージは、各地のミラー・サイトから、HTTPファイル転送またはBitTorrentでダウンロードすることができる。ディスク・イメージの大きさは140MBほどだが、展開しインストールすると約360MBになる。Intel搭載とPowerPC搭載の両方のAppleハードウェアに対応した2番目のリリースで、やはり、PowerPC MacではOS X 10.3.9以降、Intel Macでは10.4.9以降で動作する。

 ここで、NeoOfficeのバージョン履歴について復習しておこう。直前のメジャー・リリースは2.0ベータ3で、NeoOffice 2.0の「完成版」は存在しない。2.0ベータ3とその前版とを画するのは、OpenOffice.org 2.xのコード・ベースへの移行と大幅なAqua化だ。しかし、2.0完成版がないため、解説書、wiki、リリース・ノートの記述で「前版」が2.0ベータ3を指す場合と1.2.2を指す場合とがあり混乱している。

 NeoOffice 2.1はOpenOffice.org 2.1を基にしているため親スイートの新機能をすべて継承しており、Microsoft WordのOpenXML文書フォーマット、Microsoft VBA(Visual Basic for Applications)のマクロ、スプレッドシートであるCalcの新最適化ソルバーLaTeXおよびBibTeX形式での出力、初搭載となるMicrosoft Works文書インポート機能などがサポートされた。

NeoOffice 2.1
NeoOffice 2.1(クリックで拡大)

 今回のリリースでは、NeoOffice固有の改善も施され、OS Xとの統合が深まった。中でも目立つのは、一新されたツールバー・アイコンとウィジェット・セットだ。前版のダイアログ・ボックスやスクロール・バーなどの最上位インタフェースはネイティブ風だったが、ツールバー・アイコンは異様なほど非Mac的で浮いていた。今回の変更によりこれが大きく改善され、機能的に新しいものはないものの、かなり現代的になった――以前のアイコン・セットは時代遅れで場違いなものに見える。

 大方の最新リリース同様、NeoOffice 2.1でも速度の向上が謳われている。しかし、この点の報告は少々つらい。速度の向上が認められなかったからだ。リリース・ノートには起動時間が「大幅に短縮された」と明記されているが、2.0ベータ3と2.1に差は認められなかったのだ。実際、以前2.0ベータ3で行ったテスト翻訳記事)と同じ構成の同じマシン上で同じファイルを対象に同じ操作を行ったところ、2.1の方が遅かった。たとえば、ドン・キホーテの電子テキストを開く場合、2.0ベータ3では7秒足らずだったが、2.1では11秒かかった(もちろん、あらゆる現実的なパフォーマンス・テスト同様、状況によって結果は変わる)。

 もう一つ残念な点があった。Microsoft Officeとの互換性だ。テストしたOpenXML文書の半数以下しか、正しくオープンできなかったのだ(オンラインで公開されている2種類資料集にある単純なサンプルを含む)。Calcコンポーネントについては、gnumericにあるExcel関数のサンプル・ファイルでテストしたところ、2.0ベータ3同様、数学関数と統計関数の多くについては問題なかったが、データベース関数のテストではコアをダンプする結果になることが多かった。

 次に、評価できる点を挙げよう。VBAマクロのサポートとTeX出力の完成度は高いようだ。私がテストしたファイルについては、すべてのマクロを正しく読めた。もっとも、私はVBAをあまり使わないので、多用している人は自分で仕様を確認した方がよい。LaTeXとBibTeXのサポートは当初のリリースでは機能しなかったが、直後に発行されたパッチで改修された。

 Calcのソルバーはなかなか良くできている。数字を扱う人以外は関心は薄いだろうが、案内に従うだけで問題を線形計画法の問題(等式で表される複数の制約条件の下で、ある量の最大・最小を求める問題)として定式化し、同じスプレッドシート上で解くことができる。

 また、2.1は、OS Xに組み込まれている仕組み、Spotlight検索と統合されている。Macユーザーにとってはこの方が嬉しいだろう。NeoOfficeをインストールするには管理者レベルのパスワードで認証する必要があるが、これはインストールの際バックグラウンドでNeoOfficeのすべてのファイル・タイプをSpotlightに登録するからだ。これにより、Spotlightでシステムを検索する際、NeoOffice互換ファイルの内容が自動的に解析されるようになる。

 総じて、NeoOffice 2.1は2.0ベータ3よりも改善されていると言ってよいだろう。Microsoft Office OpenXMLとの互換性はまだ低く、wikiにある解説は古いうえ整合性が悪いため問題が発生した場合は直ぐにディスカッション・フォーラムで尋ねる方がよい。とはいえ、NeoOfficeは、X11をベースとするOpenOffice.orgのMac版よりは遥かに優れている。OSとの統合は素晴らしく、新機能が追加されたことで、このスイートは従来にも増して手放せないものとなった。

NewsForge.com 原文

Nathan-Willis(2007年4月14日(土))
2007年07月01日 19:05 更新