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レビュー: CentOS 5 --堅牢なエンタープライズ向けOS

2007年04月20日 19:36 Gary-Sims(2007年4月18日(水)) 1 2

クラスタリングとSELinux

 仮想化に加えてCentOS 5には、クラスタリングやセキュリティの強化などエンタープライズ向けの機能も含まれている。クラスタとは、相互に接続されたノードやメンバーと呼ばれる複数のコンピュータを特定の目的のために協調的に動作させることによって、GFSファイルシステムを使ったファイル共有や高可用性サービスなどのようなサービスを提供するシステムだ。

 クラスタリングのサポートは、オペレーティングシステムのインストール時にインストールすることもできるし、あるいはオペレーティングシステムのインストール後でもsystem-config-packagesプログラムを使うことでいつでもインストールすることができる。クラスタリング用のパッケージは、Clustering(クラスタリング)とCluster Storage(クラスタリングストレージ)という名前でまとめられている。

 また、CentOS 5ではセキュリティを強化するためにSELinuxを利用することもできる。SELinuxとは標準的なLinuxのソースコードをセキュリティ強化のために一部変更したものであり、SELinuxを使うと、ユーザプログラムやシステムサーバに与える権限を各々が仕事を行なうために必要最低限の権限のみに制限することができるようになる。これによりアプリケーションによる不正な動作やあからじめ決められた以上の特権の獲得が阻止され、攻撃者がシステムに与えることができるダメージをなくしたり少なくしたりすることができる。

 SELinuxは主にNSA(米国家安全保障局)によって開発され、2000年にオープンソース開発コミュニティに対して公開された。CentOSではCentOS 4以来取り入れられている。

 これまではSELinuxを利用するにはいろいろと手間がかかり、優れたファイアウォールに防護された安全なLAN環境にいる場合などでは特に、利用をためらうケースも多かった。しかしCentOS 5ではSELinuxを簡単に利用できるようにすることに取り組んでおり、CentOS 5にはアクセス拒否の通知や診断のためのユーザフレンドリなツールであるsetroubleshoot(SELinux Troubleshooting Tool)が含まれている。SELinuxは通常はポリシー違反についての通知をアクセスベクタキャッシュのエントリとしてログに出力するが、SELinux Trouble Shooting Toolを利用するとデスクトップ上でも警告が行なわれ、問題についてのより分かりやすい情報も表示される。

テクノロジープレビュー

 CentOS 5には、まだ業務稼働には向いていないと開発者たちはみなしているものの、プレビューや採用の検討を行なうことができるようにするという目的で、以下のような新技術がいくつか含められている。

  • Stateless Linux:ディスクを持たないクライアントなどを実現するシステム
  • GFS2:Global File Systemのアップデート版
  • AIGLXCompiz:OpenGL拡張を使ってデスクトップに3D効果をもたらすX11用の新しいコンポーネント
  • Systemtap:稼働中のシステムに関する情報を集める、開発者/システム管理者用のインフラストラクチャツール

 今回試した結果CentOS 5は、これまでのCentOSのリリースと同様に安定していて堅牢であることがわかった。サポートが必要であれば、IRCメーリングリストフォーラム、優れたFAQなどの多くの方法が無料で提供されている。

 CentOSの最新版であるCentOS 5には数多くの改良点が含まれている。すでにCentOS 4を利用していてPHP 5やMySQL 5など主要なサーバサービスの新しい版へのアップグレードを検討している場合や、そうでなくても単に堅牢な汎用Linuxオペレーティングシステムを利用したいという場合に、CentOS 5は優れた選択肢だ。私はCentOS 5をサーバ用のLinuxディストリビューションとして利用することに決めた。

Gary Simsはイギリスの大学でビジネス情報システムの学位を持ち、ソフトウェアエンジニアとしての経験が10年ある。現在はフリーランスのLinuxライター/コンサルタント。

NewsForge.com 原文

最終更新:2009年11月26日 12:34
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