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オープンDNSのCEO、GoogleとDellを“スパイウェア”提供者と非難――ブラウザ・リダイレクタがユーザーのWebエクスペリエンスを阻害?

2007年05月25日 13:20 [IDG-2007/05/24]
 米国オープンDNSの創立者兼CEOのデビッド・ウルヴィッチ氏は5月23日、GoogleとDellが提携に基づいてDellのPCにバンドルしているGoogleのツールを「スパイウェア」と非難する見解をメディア・ブログ上で明らかにした。

 ウルヴィッチ氏は、「Googleのツールは、検索結果が通常のリンクではなく有料広告が中心になってきているだけでなく、スパイウェアとして機能して、ユーザーのWebエクスペリエンスを阻害している」と指摘する。

 GoogleとDellは1年ほど前、Dellが出荷するコンピュータにGoogleの「ツールバー」や「デスクトップ検索」などのいくつかのツールをインストールする契約を締結。Dellは「Google」を「Internet Explorer」のデフォルト検索エンジンに設定している。

 ウルヴィッチ氏が特に問題にしているのは、ユーザーがURLを打ち間違えたり、存在しないアドレスを入力したりした際に、Dellブランドのページに強制的に遷移させてGoogleの広告を表示させるブラウザ・リダイレクタである。

 ウルヴィッチ氏は、Dellのユーザーが「digg.com」と入力するのを誤って「digg.xom」と入力すると、ページ上段にスポンサード・リンクが表示されたページにリダイレクトされてしまうと訴えている。

 「DellとGoogleは、通常のブラウザが処理するあらゆる種類のクエリに介入するプログラムをPCにインストールしている。このプログラムははっきりした名前を持たず、アンインストールすることもきわめて困難だ。一般的にこうしたツールのことをスパイウェアと呼ぶ」(ウルヴィッチ氏)

 ウルヴィッチ氏はComputerworld 米国版のインタビュー取材に応じ、「ユーザーは少なくともデフォルトではこの環境を使わざるを得ず、ちょっとした入力ミスで不快な思いをさせられることになる。このプログラムは明らかにアドウェアであり、限りなくスパイウェアに近い」と語った。

 サーチエンジンランド・ドットコムの編集長で検索エンジン・アナリストとして著名なダニ・サリバン氏も、DellのPCで、URLの打ち間違いや存在しないアドレスを入力して表示される検索結果と、ブラウザ・リダイレクタを持たないPCで表示される結果とはまったく異なる」と指摘する。

 例えば、DellのPCのWebブラウザで「microsoft」と入力し、「.com」を省略すると、最初のリンクの前に5つのスポンサー広告が表示される。Dell以外のマシンであれば、「microsoft」と入力すると「Microsoft.com」の公式サイトに遷移するか、リンクがページのトップに表示されるはずだ。

 「Googleはユーザーを簡単にMicrosoftのサイトに誘導できるはずなのに、DellのPCではあえてそうしてない。これは世界中の情報を体系化するというGoogleの企業理念に反するだけでなく、昨年、コンシューマーの利便性を向上させると宣言したのDellの新戦略とも矛盾する」(サリバン氏)

 ウルヴィッチ氏は、「Googleが入力ミスを訂正する技術を持っていることは明らかだ。Dellユーザーのほとんどはリダレクタで何が行われているのかを認識していない。悪質なのは、ユーザーにわからないようにこっそりと隠れてそうした行為を行っていることだ」と怒りをあらわにする。

 ウルヴィッチ氏が憤るのは、エラー・リダイレクタがオープンDNSの機能の一部を無効にしてしまうことにも原因があるようだ。

 例えば、オープンDNSのユーザーが誤って「digg.xom」と入力した場合でも、通常はWebブラウザが自動的に「digg.com」という正しい URLに修正してくれる。だが、GoogleとDellのリダイレクタがあるために、オープンDNSが無料で提供する入力ミス修正機能だけでなく、同社が先月発表したブラウザ・ショートカット機能まで無効にしてしまうのだ。

 「GoogleとDellのアプリケーションは、われわれがクライアント・ソフトウェアに提供する便利な機能をことごとく台なしにする。ユーザーはだれもそんなことを望んでいないはずだ」(ウルヴィッチ氏)

 ブログ投稿の中にはウルヴィッチ氏のGoogle批判に対して冷めた意見もある。こうした見方について、同氏は「確かにビジネス上の理由もないわけではない」としたうえで次ぎのように反論する。

 「入力ミスを訂正してもわれわれには一文の得にならない。当社はフルワードの検索サービスで利益を得ているが、この機能は(GoogleとDellのエラー・リダイレクトの)影響を受けない。私が批判する理由は、彼らのやり方が、ユーザーやWebパブリッシャー、ブランド・ホルダーのだれにとっても迷惑なことだからだ」

 最後に同氏は、「Googleはユーザーのことを第一に考える企業だが、今回ばかりは大きな過ちを犯したようだ」と付け加えている。

 GoogleとDellに対して、工場出荷時のブラウザ・リダイレクタ設定についてコメントを求めたが、本記事執筆時点で回答は得られなかった。

(グレッグ・カイザー/Computerworld オンライン米国版)

米国オープンDNS
http://www.opendns.com/

提供:Computerworld.jp

最終更新:2007年07月01日 19:05