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「GPLv3」の最終ドラフトが公開――正式版リリースは6月29日、MicrosoftのLinux特許問題にも対応

2007年06月01日 21:22 [IDG-2007/06/01]
 フリー・ソフトウェア・ファウンデーション(FSF)は5月31日、フリー・ソフトウェア・ライセンス規約「GPL(GNU General Public License)」の新バージョン「GPLv3」のドラフト第4版(最終ドラフト)を公開した。

 FSFは同日、GPLv3の正式発表の予定日を明らかにしたほか、フリー/オープンソース・ソフトウェア・コミュニティにGPLv3の早期採用を促すために、GPLv3に移行するメリットをまとめたリチャード・ストールマン氏の論文も発表した。

 GPLは、開発者や利用者に対して、ソフトウェアを自由に研究、複製、改変、再利用、共有、配布する権利を認めている。GPLの最初のバージョンは、1989年にストールマン氏がGNUフリーOSプロジェクト用に作成し、全面改訂された現行のバージョン2(GPLv2)が1991年にリリースされた。

 GPLv3では、NovellとMicrosoftが締結したSUSE Linuxに関する特許ライセンス契約をはじめ、この間に生じたさまざまな問題にも対応している。

 Microsoftの幹部が今月、Linuxなどのオープンソース・ソフトウェアが同社の235件の特許を侵害していると表明したことに対し、オープンソース・コミュニティは猛反発している。ストールマン氏は論文の中で次のように指摘する。

 「MicrosoftはNovellとの契約でいくつかのミスを犯した。GPLv3はMicrosoftにとって不利な内容になっている。両社の契約では、特許保護の対象がコミュニティ全体に拡大されているが、その恩恵を受けるには、プログラムのライセンスとしてGPLv3を採用する必要がある」

 GPLv3では、2007年3月29日以降に差別的な特許契約を結んだソフトウェア配布者は、GPLv3が適用されているソフトウェアを他者に配布できないことになっている。

 FSFは、ソフトウェア特許の廃止を最終目標にしているが、現時点ではそれが不可能であるとの認識から、GPLv3では、フリー・ソフトウェアを特許によってプロプライエタリなものにする試みを不可能にしようとしている。

 また、GPLv3では、ライセンスによって改変できないソフトウェアや、DRM(Digital Rights Management:デジタル権限管理)が施されているソフトウェアを含むコンピュータに関する規定も盛り込まれている。なお、FSFでは、これまで議論の的になってきた「デジタル権限管理」の代わりに「デジタル制限管理」(Digital Restrictions Management)という言葉を用いている。

 「GPLv3は、自由に手錠を外すことができる。DRMも含めて、いかなる機能も禁止していない。好ましくない機能が配布者によってソフトウェアに追加されていたとしても、それを自由に削除することを保証している」(ストールマン氏)

 GPLv3のドラフト第4版では、3月に公開されたドラフトについて、一般のコメントも含め、正式な検討委員会を通じてFSFに寄せられた意見が反映されている。

 重要な変更点の1つは、GPLと各種オープンソース・ライセンスの互換性に関するものだ。第4版では、Apache Licenseバージョン2との互換性が確保された。また、BitTorrentをサポートし、国際的な観点から、よりわかりやすい文言が使われている。

 GPLv3のドラフトについては、これまでオープンソース・コミュニティの中でさまざまな議論が繰り広げられてきた。なかでもLinuxの生みの親であるリーナス・トーバルズ氏は、第1版と第2版に対して非常に批判的だったが、第3版に関してはその論調を弱めている。同氏は以前、GPLv2を使い続けたいと主張し、それに同調する開発者も少なくなかった。

 「GPLv2は今後も有効なライセンスであり、たとえGPLv2ベースのプログラムと、GPLv3に移行したプログラムが混在しても、トラブルは起きない。この2つのライセンスは互換性がないが、それは深刻な問題ではない」(ストールマン氏)

 「互換性がない」という表現を用いていることは、FSFが「GPLv2が適用されているコードと、GPLv3が適用されているコードを組み合わせる合法的手段はない」と認識していることを意味する。

 そうした非互換性が問題になるのは、開発者がGPLv2でライセンスされているプログラムとGPLv3でライセンスされているプログラムを、リンク、マージ、あるいは統合したい場合に限られる。「あるOS上で、GPLv3プログラムとGPLv2プログラムを並行して使うことには何の問題もない」とストールマン氏は述べている。

 FSFは、ドラフト第4版についてのコメントを29日間受け付け、GPLv3の正式版を6月29日に発表する計画だ。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)

フリー・ソフトウェア・ファウンデーション(FSF)
http://www.fsf.org/

提供:Computerworld.jp

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最終更新:2007年07月01日 19:05