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Flock 0.9はFlock 0.7シリーズからのメジャーアップデートであり、多数の変更点が含まれている。今回試したのはFlock 0.9ベータ版のプレリリースであるため安定性や性能については重要視しないことにして臨んだ。結果的には、実際にテスト中に何度かクラッシュを経験し、また多少の性能上の問題にも遭遇した。しかしそれらは0.9がリリースされる前に解決されるだろう。
Flock 0.9では大幅な見掛けの変更が行なわれていて、「Firefoxを少しだけ独自のイメージに変えた感じ」という見掛けからは遠ざかった。ブラウザには、標準のロケーションバーのすぐ下に小さなツールバーが追加されて、ツールバーの中にサブスクリプション登録用のアイコンが新しく含まれるようになるなど、ユーザインターフェース関連の様々な改良が行なわれている。Flock 0.9の新しい見掛けは非常ににぎやかな感じになっていて、いわゆる「Web 2.0」風のルック&フィールが好きな人は気に入ると思われるが、そうでない人はうんざりするかもしれない。
Flock 0.9の新しい見掛けは、GNOMEデスクトップではやや場違いな感じがする。Firefoxとは異なり、FlockのメインのツールバーはGNOMEのGTK+テーマを継承しないため、メタリックな雰囲気のテーマを使用していない場合には、Flockのデザインはデスクトップ全体のデザインとマッチしない。
マイ・ワールド
Flockをはじめて起動すると、「My World(マイ・ワールド)」と呼ばれるユーザごとに自動生成されるホームページが表示される。My Worldは3段組みのコラムからなるページで、検索エンジン用のバーと、各ソーシャルサービスへのリンクなども用意されている。なお3つのコラムはそれぞれ、ブックマーク、フィード、メディアストリームだ。
検索エンジンはデフォルトではYahoo! に設定されているが、GoogleやAsk.comやその他の検索エンジンに変更することもできる。また検索エンジンの設定をカスタマイズすることも簡単にできるので、例えばLast.fmを頻繁に検索する場合には、My Worldページのデフォルトの検索エンジンとしてLast.fmを設定することもできる。
検索ということに関して言えば、Flockのライブ検索機能は気が利いている。ライブ検索では、ツールバーの検索ボックスに検索語を入力すると同時に、Yahoo! からの検索結果と、最近訪問したページからの検索結果と、お気に入りとして登録されているページからの検索結果とがプルダウンメニューとして表示される。またその他いくつかの検索エンジンで検索するオプションも表示される。このオプションについてはFlockの設定画面を通してカスタマイズすることも可能だ。なお、ライブ検索には、Yahoo!、Amazon、Craigslist、Technorati、その他いくつかから選ぶことができるが、Googleは選択肢に入っていない。
My Worldページのコンセプトはかなり優れているが、実装にはいくらか改善の余地があるかもしれない。まず、カスタマイズがほとんどできない。例えばお気に入りサイトの順番が、お気に入りサイトの中で最近訪問した順になっている。そうではなくて、Favorite Sites(お気に入りサイト)欄の中に表示されるサイトは手動で選ぶことができた方がありがたい。そうなっていれば、たまたまその時に訪問した、週に数回、あるいは月に数回しか訪問しないサイトによって毎日訪問する必要のあるサイトが埋もれてしまうことを避けることができるだろう。
とは言えこのMy World機能は、Flockが1.0リリースに近付くにつれて進化していくことは間違いないと思う。またMy World機能が気に入らないユーザは、Flockのデフォルトのホームページを別のサイトに設定し直してもまったく問題はない。
Flockからブログを書く
Flock 0.9には、ブロガーのための改良点も数多くある。まず、サポート対象のブログ・プラットフォームとして、これまでのWordPress、Blogger、LiveJournal、Typepad、一部の自己運営ブログに加えて、今回新たにXangaとBlogsomeが追加された。
エディタも改良され、プレビューの表示が可能になったり、ブログ記事のタグ付けがサポートされたり、画像を挿入したりすることができるようになった。またブログ用エディタをウェブ用クリップボードと連携させることが可能になった。したがって例えばウェブの閲覧中に後で自分のブログで使用したいものを見つけたら、単にそのテキストなり画像なりURLなりを後で使うためにクリップボードにドラッグしておけば良い。もちろんクリップボードはブログ以外の目的にも使用することができる。オンラインで論文を調べるときなどに役立つはずだ。
とは言え、クリップした情報のクリップ元の情報についても、クリップボードが保存してくれるようになると良いと思う。現在私はウェブページからのスニペットを保存するためにGoogle Notebookを使用していて、テキストと一緒にページのURLとタイトルを自動的に保存してくれる点が気に入っている。なおFirefox用のGoogle Notebook拡張でも画像のクリップを行なうことはできるので、Flockのクリップボードの利点は、ブログエディタとの統合が優れているという点だけに留まる。
FlockではFirefox拡張のサポートもかなり優れている。FlockでNotebook拡張を使用してみたが、まったく問題はなかった。さらにブログエディタとの間でドラッグ&ドロップすることまでできた(ただし画像についてはできなかった)。
Flockが実装すべきである改良の一つは、ブラウザ終了時に書きかけのブログ記事を保存するかどうかをユーザに確認するための通知だ。Flockを試していたとき、私はブログエディタに半分書きかけの記事を置いておいたのだが、そのことを忘れてブラウザを再起動してしまった。再起動の後にFlockがそのことについて確認を求めなかったことに気付いたのだが、時すでに遅しだった。