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LinuxWorld Korea、アジアにおけるLinuxの普及の拡大を反映

2007年07月02日 10:55 1 2
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韓国ソウル発 ── 年に一度開催されるLinuxWorld Koreaの第2回が6月20日から23日までソウルのCoex Convention and Exhibition Centerで開催された。

 今回のLinuxWorld Koreaは、やはり年に一度の開催の「韓国を代表するIT展示会」であるSEKショーとの同時開催だった。LinuxWorld Koreaでは、北米/ヨーロッパのLinux関連のイベントでも常連の各企業の参加も見られたが、その他にも中国/日本/韓国在住かそれら各国のITニュースを追っている人でなければおそらく聞いたこともないような企業も多く参加していた。

 例えば、GNU/Linuxの韓国最大の企業ユーザはほぼ間違いなくNHN社なのだが、おそらく北米/ヨーロッパではほとんど耳にしない企業だ。NHN社によると、同社のNaver検索ポータルには一日に7億近いページビューがあるとのことだ。NHN社のエンジニアリングマネージャ(CTOに相当)のPaul Kijoon Sung氏に聞いたところ、NHN社の売り上げは年間10億ドルに届くところだという。売り上げは現在も急速に成長中であり、それにともなって同社のLinuxベースのサーバファームも同様に急成長しているとのことだ。

 NHNは現在Hadoopベースの分散ファイルシステムをテスト中であり(Paul氏によるときわめて順調な経過だという)、まもなくかなり大規模に導入することを検討しているという。まずは韓国国内、次に日本、そしてその後はどこであれNaverスタイルのインターネットポータルの市場が見込める場所で投入されることになるとのことだ。

 NHN社は(今のところは)Googleほどの規模の企業ではないが、南北朝鮮の約7000万人(そのほとんどが、米国の消費者が受けることのできるサービスがどれも見劣りしてしまうような高速インターネット接続へのアクセスを有している)に対するインターネット検索の分野で圧倒的なシェアを誇っている。なお日本はさらに大きな市場だが、Paul氏によるとNHN社にとっては日本でも強敵となるのはGoogleではなく、現在日本で最大手のYahoo!なのだという。

 また、ソウルを拠点にしているSK C&C社の製品であるGinux(Grid Linux)の展示もあった。Ginuxは今回のLinuxWorld Koreaで大きなブースを構えていたが、英語のIT系メディアで私はGinuxについての情報をこれまでに一度も見たことがなかった。

なおGinuxのウェブサイトはすべて韓国語で書かれていて、英語版へのリンクは見当たらない。SK C&C社のブースにいたKim Jung Guk氏という親切な青年がしばらく探した後、英語のパンフレットを見つけて持ってきてくれた。そのパンフレットによるとGinuxは、韓国政府がスポンサーとなっている、韓国のLinuxの「リファレンス標準」であるBooyoをベースとしているとのことだ。オンラインでも少し調べてみたところ(ちなみに韓国のギガバイト/秒のインターネットアクセスは素晴らしい使い心地だ!)、SK C&C社は、繊維、石油、ガスの各産業にグループ企業を抱える韓国の巨大な財閥であるSK社の一部であるようだ。

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 Ginuxの展示から展示場フロアの通路を挟んだ向かいには、Haansoft社がさらに一層大きな展示を行なっていた。Haansoft社は、カリフォルニアにあるオンライン・オフィススィート企業のThinkFree社の大株主でもあるが、同社自身も韓国ではMicrosoft Officeに対してなかなかの成功を収めてきたHaansoft Office(元Hancom Office)を提供している。実はHaansoft Officeは「なかなかの成功を収めてきた」どころか、韓国のオフィススィート市場のなんと「70%」を掌握しているのだという。言い換えると韓国においてMicrosoftと渡り合って「なかなかの成功を収めてきた」どころか、韓国でのMicrosoftの金脈に打撃を与えているのだ。とは言えHaansoft社はあまりそのことを声高に宣伝していないので、この大偉業は韓国外ではほとんど知られていない。

 Haansoft社はまた、Asianuxにおける韓国の代表でもある。Asianuxとは、東アジアの三大IT強国のためのLinuxの独自バージョンを生み出そうとする試みだ。日本の代表はMiracle Linuxであり、中国の代表はRed Flag Linuxで、Asianuxの「旗振り役」となっている。

 今回のLinuxWorld Koreaでは「CJK」という言葉が多用されていた。そこである人にその意味を聞いたところ「中国、日本、韓国の頭文字をとったものであり、この三国の間には確かに様々な面で不和もあるが、それでもやはり共通の文化を受け継いでいることから、現在ソフトウェア分野で協力している」と答えてくれた。

lwk-4.jpg

 CJKの意味を教えてくれたのは、韓国政府傘下組織KIPA(韓国ソフトウェア振興院)のオープンソースビジネス振興ディレクタのTae Yeol Kim氏だった。またTae氏によると、KIPAは現在、デスクトッププログラムではなくウェブベースのソフトウェアサービスにほとんどの力を注いでいるという。KIPAは、ウェブベースのソフトウェアサービスがコンピューティングの将来的な流れであり、デスクトップオペレーティングシステムやデスクトップソフトウェアが重要でなくなるのも時間の問題だと考えているとのことだ。しかし現在のところはKIPAはLinuxが気に入っていて、2004年にはKIPA自身のデスクトップコンピュータをLinuxに移行したという。LinuxWorld Koreaで出会った多くの人が韓国でのLinuxデスクトップの存在感は「ほとんどない」と言っていたものの、GNU/Linuxは韓国のデスクトップに少なくともいくらかは食い込んでいるようであり、また韓国のウェブサーバ用OSとしては疑いなく主流となっている。現在KIPAは、(当然ながらLinuxサーバ上で動作する)ウェブベースのソフトウェアサービスの世界的な提供者としての韓国のプレゼンスを拡大することに取り組んでいるとのことだ。

Robin-'Roblimo'-Miller(2007年6月27日(水))
2007年09月01日 17:07 更新