ほかにも新たなコンポーネントとしてKDE 3.5.7、Xfce 4.4.1、Xorg 7.2.0、GCC 4.1.2が収められ、今やSlackwareは、安定性を損なうことなく最先端を行く存在へと近づきつつある。こうした理由から、今回のリリースは非常に刺激的な内容になっている。
私が入手したのは最初の3つのCD-ROMイメージであり、torrentとしてダウンロードしたのだが、シーダ数が多いためかtorrentにしては意外に早く作業が終わった。
Slackwareのインストーラは以前とほとんど変わっておらず、ncursesベースのメニュー対話形式のものになっている。インストールの基本的な流れは、ドライブのパーティション設定(必要な場合のみ)、swapパーティションの有効化、rootパーティションの指定、ソフトウェアの選択、rootパスワードの設定、LILOのインストール(必要な場合のみ)となる。Slackwareには、カーネルの選択肢として、汎用のカーネル、generic-smp(マルチプロセッサ/マルチコアのマシン用)、huge(カーネルのほぼすべてのドライバを使って構築したもの)、huge-smpの4つが用意されている。今回は、私のHewlett-Packard製dv6105ノートPC向けにhugeカーネルを選んだ。このマシンは2.0GHzのAMD Turionプロセッサと512MBのRAMを備えており、わずか30秒で起動する。インストール中に利用できる新しいオプションの1つとして、ブート用フロッピーディスクの代わりにUSBブートスティックが選択できるようになっていたが、私の環境では何の役にも立たなかった。USBブートスティックのフォーマットも書き込みもまったく行えなかったからだ。
かなり前から私はSlackwareが気に入っているが、その理由はハードウェアの設定の簡単さにある。今回はLinux 2.6.21.5、udev、HALにより、ハードウェアの設定がさらに簡単になっているはずだが、それでも手動で設定が必要な部分はある。一般的なハードウェアの大部分はブートの段階でうまく機能したが、無線チップセット、ACPI、CPUスケーリングについては設定に手を加えなければならなかった。しかし、/etc/rc.d/rc.modulesファイルを手作業で編集すればこれらの設定を容易に有効化できることがわかり、この点に関する不満は解消された。ただ、リムーバブルメディアについては、cdromおよびplugdevグループのメンバになっていれば自動的にマウントできるはずだが、私の環境ではうまく機能しなかった。USBスティックではエラーが発生し、CD-ROMやDVDドライブでも空のウィンドウが表示されるだけだった。
Slackwareには、私が使っているネットワークアダプタを機能させるのに必要なNdiswrapperが含まれていない。そのため、最新の安定版をSourceForge.netからダウンロードし、コンパイルを簡単に済ませて、インターネットに接続することになった。ここに、Slackwareが私の心とハードディスクに居座るようになったもう1つの理由がある。自らの記憶をたどる限り、これまでSlackwareでコンパイルできなかったソースパッケージは1つもないのだ。
それどころか、実は、ほとんどコンパイルを行う必要さえない。Slackwareには、十分なソフトウェアが揃っているからだ。
これまでのSlackwareと同様、KDEは、同プロジェクトの開発者によってパッケージ化されたままの形で用意されている。そこで、自分好みの背景やウィンドウ装飾を求めてkde-look.orgサイトを訪れ、3、4項目ほど調整を行ったところ、5分後には他のどんなディストリビューションにも負けない外観のSlackwareができあがった。
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| Slackware 12のデスクトップ(クリックで拡大) |
