プロプライエタリのソフトウェア企業に対して言いたいことはいろいろあるだろうが、しかし、成功しているプロプライエタリ企業は(Linuxディストリビュータと違って)ユーザについてのデータを実に大量に集めて持っている。自社のソフトウェアをユーザはどのような目的に利用しているのか? 自社のソフトウェアのユーザは何人いるのか? 自社のソフトウェアをユーザはどのようなタイプのハードウェア上で利用しているのか? 自社のソフトウェアのユーザはボクサーなのかブリーフなのかレース付きなのか着用なしなのか? プロプライエタリなソフトウェア企業は、自社のユーザについてのデータをとにかく大量に持っているのだ。
その一方でLinuxディストリビュータは、ほぼ暗闇の中にいるようなものだ。フリーで再配布可能であるソフトウェアのデメリットとして、何人の人が使用しているのかを正確に知る方法がなく、また、プロジェクトが平均的なユーザの像をはっきりと描くことができないという点がある。
今のところはまだ、Linux一般(Fedora以外も含む)を使用している人や組織の数について確かなことは明らかになっていない。しかしFedoraプロジェクトの取り組みによって、Fedoraを稼動しているシステムの数とハードウェアのタイプとが、ある程度明らかになり始めている。
Fedora 7について
Spevack氏は、Fedora 7がこれまでのところ、Fedora Core 6が最初の数週間で到達したユーザ数の約80%までしか達成していないことについて、特に心配はしていないという。「Fedora 7がこれまでに達成した数字については嬉しく思っている。私も含めてみな、Fedora Core 6の数字にはまったく驚かされたけれども、Fedoraのリリースサイクルが短いことを考えると、今のところは大まかに同程度の数字であれば問題ないと思っている。新たなIPアドレスは、リリース以来平均して毎週約75,000個にも上る。このような数字にがっかりしている人はいない」。
しかしFedora Core 6の数字を越えないまでも、Fedora 7が同じ数字を達成していないのはなぜだろうか。Spevack氏によるとそれは、Fedora Core 6の新たなサポート期間に関係があるかもしれないという。 「2ヶ月ほど前に、Fedoraのリリースのサポート期間を延長するという変更を行なったので、リリースの度にアップデートしなければならないというプレッシャーがなくなった。今ではFedoraのどのリリース(例えばFedora Xとする)も、Fedora X+2のリリースの1ヶ月後までサポートされることになっている」。
「そのため、『一つおきの新リリース』というアップデートスケジュールをユーザが望んだ場合でも、ユーザのマシンがアップデートを受け取ることができない状態に置かれてしまう期間はまったくない。したがって導入率が伸び悩んでいるのはそのことに関係があるかもしれないと思う。ユーザは今すぐにアップデートする『必要』がないので、おそらく全員が今アップデートしているわけではないのだろう」。
