SCPMを利用すると、異なる動作環境や使用するハードウェアに合わせてコンピュータの各種設定をグループ化しておき、複数の設定をその場で使い分けることが可能となる。特にラップトップユーザにとって、各種のネットワーク設定(DHCP、ファイヤーウォール、ゲートウェイ、プロキシの使用の有無)はもとより、接続するハードウェアに応じた設定変更など、この種の作業は必須事項のはずだ。例えばUSB接続型のWi-Fiデバイスの使用やプリンタを常時接続しておくかどうかの設定は、その時々の作業環境によって異なってくるものである。
自分専用プロファイルのセットアップ
|
| SCPMの設定画面 |
事前にユーザが作成しておいた複数のプロファイル間を切り替えるというのがSCPMの基本的な動作原理だが、この操作はブート時だけでなく通常の動作時でもシームレスな切り替えが可能になっている。こうした操作を行うには、まず最初に管理対象とするリソースのグループを指定しておかなければならないが、これは例えばネットワーク用のデバイス群に関する定義およびすべてのファイルはネットワークリソースとしてグループ化されるといった分類である。
切り替え対象とするプロファイルを定義するには、YaSTを起動して「System」→「Profile Manager」を選択する。その最後にある「Configure...」をクリックすると、利用可能なすべてのリソースグループが一覧される。これらリソースグループのうち×印の付けられたものが、ユーザのプロファイルとしての保存および復元の対象となる。各グループに含まれるファイルとサービスを確認するには、目的のグループを選択して「Edit」をクリックすればいい。これらプロファイル間の切り替えを行うと、SCPMにより各グループ中の全ファイルの保存と当該設定への復元が実行され、必要なサービス群がすべて再始動される。
SCPMの使用を開始するには「Enabled」オプションを有効化すればいいが、それと合わせて「Allow Profile Management for Non-root Users」オプションをオンにしておくことで、SCPMにおいて任意のユーザによるプロファイル変更が可能となる(本来はroot権限が必要)。またSCPM上での設定により、個別ユーザによるプロファイルの切り替えおよび追加や変更を禁止させることもできる。いずれにせよデフォルト設定では、どのユーザもこれらの操作は行えなくなっているので、許可対象とするユーザを手作業でリストに追加しておかなければならない。
「Switch Mode」の選択肢は、プロファイル切り替え時に実行される各種の処理を指定するためのものである。このうち「Normal」は、現行セットアップにおいて変更されたパラメータをプロファイル切り替え時に保存させるという指定であり、ここではこれを選択しておく。これに対して「Save Changes in Boot Mode」を選択しておくと、同様の処理がブート時に実行されるようになる。具体的にどのような処理が実行されるかを確認したければ、「Verbose Progress Messages」オプションを有効にしておけばいい。
