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機能のすきまを埋めるGNU PDF

2007年12月04日 10:25 Bruce-Byfield(2007年11月29日(木)) 1 2 3 4

新たなPDFプロジェクト創設の理由

 Marchesi氏によると、PDF機能の完全サポートは技術と政治の両面にわたる数多くの理由から急務だったという。

 技術面では、調査の開始によって(フリーソフトウェアでは)欠如しているか不完全な形でしか存在しないPDF機能が多数あることがわかった。「対話機能(フォーム、注釈)、埋め込まれたコンテンツ(音声および動画)の管理、JavaScriptによるフォーム検証の実行、3次元アートワーク、アクセシビリティ(使いやすさ)、Webキャプチャリング、ドキュメント集の管理といったものだ」(Marchesi氏)

 多くのユーザはこれらの不足に気付いていない。そうした機能を一度も使ったことがない、というのが理由の1つだが、Marchesi氏はもう1つの理由をこう説明する。「PDFの規格では後方互換性の確保に細心の注意が払われている。PDFのコンシューマ・アプリケーション(ビューアなど)は、未知の構成要素(3Dアートワークなど)に遭遇した場合、それを無視することができる(またその必要がある)。だがそれはつまり、本来表示されるべき情報の欠落につながるのだ」

 GNUプロジェクトでは、次期PDF規格であるISO 32000の完全な実装を目指している。企業や大学でのPDFの利用頻度は高まっているが、このISO規格を特に高いレベルでサポートしているのはすべてプロプライエタリ・ソフトウェアだ。これは、一致団結して事に当たらなければフリーソフトウェア・ユーザが取り残される可能性を示唆している。

 Marchesi氏は次のようにも述べている。「我々は、GPLv3の下でPDFソフトウェアを実装したいと考えている。だが、既存の代替ソフトウェアはほぼすべてがGPLv2の下でしかライセンスされていない」。GPLv3の採用に関する信頼感を明確に打ち出すだけでなく、GPLv3プログラムによってユーザの自由がより手厚く保護される点を納得させることが、重要な動機になっていることは間違いない。

最終更新:2008年02月03日 17:07