日立、東大学情報基盤センターからLinuxベースのスパコン受注

 日立製作所は2008年1月8日、東京大学情報基盤センターから、Linuxプラットフォームを採用したスーパーコンピューター・システムを受注したと発表した。952ノードのクアッドコアOpteron搭載サーバで構成し、理論上の最大ピーク性能は140TFLOPSと国内最高(2007年11月現在)になるという。6月に稼働予定。

 同社の2Uラックマウントサイズ・テクニカルサーバ「HA8000-tc/RS425」952台を10Gbpsのデータ伝送速度を持つ高速多段クロスバネットワークで接続。ノード間転送の多い大規模科学技術計算を高速に処理する。各ノードはクアッドコアOpteron(2.3GHz)を4個搭載して16コアSMP処理を行う。単位面積あたりの性能は1平方メートルあたり3738GFLOPSになるという。

 OSは、Red Hat Linuxを採用して柔軟なプログラミング環境を提供。筑波大、東京大、京都大が昨年10月に作成したオープン仕様「T2Kオープンスパコン仕様」に準拠している。日立開発の自動並列コンパイラをサポートし、論理方式からアプリケーションまでを見たトータルチューニングを行うという。

 東京大学情報基盤センターのスーパーコンピューティング部門は、全国の大学・研究機関に大規模計算サービスを提供しており、システムは、素粒子、航空宇宙、ナノ・マイクロ科学、電子デバイスや気候の分野などで多くの研究者に利用されている。【三好 豊/Infostand】

日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/

東京大学情報基盤センター
http://www.itc.u-tokyo.ac.jp/index-j.html