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Linuxラップトップの盗難に対処するためのセキュリティ確立法

2008年01月11日 13:01 Rick-Cook(2008年1月7日(月)) 1 2 3 4 5 6
 ラップトップおよびノートブック形態のコンピュータの盗難事件は増加の一途をたどっている。例えばコンピュータ保険を手がけるSafeware Insuranceの2004年における推定では、1年間に60万台ものラップトップおよびノートブック型パソコンがこうした被害に遭っているそうだ。同様の推定値としては2006年において75万台という数字がAbsolute Softwareから出されている。ちなみに同社はコンピュータ追跡用の製品を手がけているものの、残念ながらLinuxはサポート外とのことだ。またLoJack For Laptopsもこうしたコンピュータ追跡関連企業の1つであり(Linuxをサポートしていない点も同様だが)、こちらでは数年前におけるアメリカ国内でのラップトップ/ノートパソコンの盗難数として200万台というFBI統計が挙げられている。このように数値的なバラツキはあるものの、ラップトップおよびノートブック型の携帯コンピュータの盗難が大きな問題と化していることは厳然たる事実であり、自分のLinuxラップトップを失わないためにはそれなりの対策が必要のはずである。

 多数の製品が流通しているWindowsラップトップに比べるとその数はかなり限定されるが、Linuxラップトップについてもセキュリティ対策用の製品がいくつか提供されている。またLinuxラップトップ/ノートブックのセキュリティと一口に言っても、それはオペレーティングシステムの暗号化用セキュリティパッチであったり、自転車の盗難防止キーに相当する機械的なデバイスであったり、その形態も様々である。

 具体的な防護策を論じる前に、少々気が滅入る統計値を確認しておこう。FBIの発表によると盗難に遭ったコンピュータの97%は所有者の手元に戻ることはないそうだ。いくつかの自衛策を講じることも可能だが(コラム参照)、それでも自分のノートブックが何者かに持ち去られた場合は、その中のデータも含めて2度と対面することはないものと覚悟を決めておく必要があるだろう。

 コンピュータの盗難に関しては、ハードウェアとしての損失、そこに収めた情報の喪失、更に機密情報やクライアントデータなどが含まれていた場合のセキュリティ対策という、3種類の問題を検討しなくてはならない。そしてこれらの問題については、それぞれ異なる措置を講じておく必要がある。

物理的なセキュリティの確立法
 当然のことだが、Linuxを搭載しておけばラップトップが盗難に遭わなくなるという訳ではない。よってオペレーティングシステムの種類とは無関係に、物理的な盗難防止の措置も施しておく必要がある。具体的には、下記に一覧したような対策を検討すればいいだろう。

識別用情報のメモ――コンピュータのシリアル番号および仕様に関する諸情報を書き留めて安全な場所に保管しておき、可能であれば購入時の領収書も同封しておく。一言注意しておくと、その目的上こうしたメモをコンピュータ本体に貼り付けておくのは禁物であるが、だからといって貼り付け先をコンピュータのキャリングケースに変更するのも同様に無意味である

個体識別用のマーキング――コンピュータ本体ないしキャリングケースに関しては、見間違えようのない派手でユニークなデザインのマーキングをしておく。特にこの場合、地味な模様を付けておいても意味をなさないので、部屋の反対側からでも一目で見分けられるぐらいの目立つマーキングをしておくのが肝要である。

 例えば派手なペインティングとして迷彩塗装を施した場合、正規の所有者が自分のコンピュータがどれであるか見分けるのに困らなくなるのと同時に、こっそり持ち去ろうとする不届き者をかなり牽制できるはずだ。またeBayでの転売目的で盗む側にしても、あまりに目立ちすぎるマシンでは始末に困るだろう。

識別情報の刻印――ケースの内側ないし外側に所有者の名前その他の識別番号を、消すことのできない刻印形式で記入しておく。この措置は盗難時の転売価値を下げるだけでなく、正規の所有者の手元に返ってくる可能性を高める効果も期待できる。

 自分の手でラップトップに刻印を施すのは難しいという場合は、セキュリティプレートの貼り付けを検討してもいいだろう。例えばStoptheftからは警告の文面とバーコードが印刷されたアルミプレートを25ドル前後の価格で入手することができ、強力な粘着力で貼り付けられたプレートを無理に引きはがそうとすると、盗難品であることを示す“Stolen Property”という警告文および連絡先の電話番号が印字されたシールが残されるようになっている。こうしたバーコードを付けておくと、仮に盗難に遭った場合も持ち主に返還される可能性が高くなるはずだ。

たゆまぬ警備――ラップトップから離れるときは常にロックを施しておくというのもそれなりに有効であろうが、いずれにせよ持ち主が目を離すことの危険性が完全に消滅する訳ではない。トイレに入る時までラップトップを抱える自分の姿は想像したくないかもしれないが、用を済ませて帰ってきたら机の上から消え失せていたという事態とどちらがましだろうか?

セキュリティケーブル――多くのラップトップにはKensingtonロック(普及させた企業名を取った商標)とも呼ばれるセキュリティケーブル取り付け用スロットが装備されている。こうしたセキュリティケーブルは自転車の盗難防止用ケーブルと同様なものであり、20ドルから50ドル程度で購入できる。

盗難防止アラーム――セキュリティケーブルによるロックについては、ラップトップの移動を検知して警報を鳴らすアラームを組み合わせることもできる。例えばTargusのDEFCON 1も、セキュリティケーブルに取り付けるタイプの盗難防止アラームである。この製品にはモーションセンサが内蔵されており、仮にケーブルを切断して持ち去ろうとすると95デシベルの警報音が鳴り響くことになる。

人目からの隠蔽――車のシートにラップトップを放置することは盗んでくださいと誘っているようなものなので、そうした場合はトランクないしセキュリティコンパートメントの内部に置くようにすべきである。学生寮やオフィスにある自分の机で使用する場合も、そうした注意を怠ってはいけない。目を離すときは引き出しにしまうようにし、可能であれば引き出しごと施錠しておくべきである。

 最後に一言触れておくと、ラップトップを抱える姿がステータスシンボルとなったのは過去の話である。例えば洒落たコンピュータバッグに入れて持ち運ぶのもいいが、それでは一目でラップトップが入っていることがばれてしまうので、同じ目的ならアタッシュケースや書類カバンの方がまだ目立たないはずだ。私の知り合いにアニメ好きの女性がいるが、彼女がラップトップの携行に使用しているのはハローキティ柄のオムツバッグである。このバッグは目立つだけでなく防水仕様にもなっており、何よりもオムツバッグを盗もうとする物好きはそういないだろう。

最終更新:2008年03月12日 17:07