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フリーソフトウェアで進められる新機軸のメニューデザイン開発

2008年03月05日 11:37 Bruce-Byfield(2008年2月21日(木)) 1 2 3
 フリーソフトウェア開発者の口からよく聞かされるのは、既に存在している機能を再開発するのは無駄だという意見である。もっとも最近勃興の著しいデスクトップメニュー関連の新機軸を見る限り、この分野についてはそうした意見も当てはまらないのかもしれない。

 数年前であればメインのデスクトップ環境におけるメニューとは、そもそもが置き換えを考える性質のものではなく、Debianに代表される一極集中型のものを使うしか選択肢は存在しなかった。GNOMEに至っては5年間に渡ってメニューエディタの用意すらしなかったくらいである。それが最近になると、SUSEでデフォルト装備されたSlab、GNOME Panel用のVista Menu(その完成度はUbuntuへの移植活動が事実上停止したUSlabに既に匹敵するレベルにあるようだ)、新規にリリースされたKDE 4といったWindowsにインスパイアされて開発されたであろうメニュー群を始め、BigBoardGimmieなどのソーシャルネットワーキングをデスクトップに統合することを目指した新種のメニューなど、様々な実験的な試みが進められているのである。どうやら従来型のアコーディオン式メニューは機能的に適さなくなってきたか、あるいはファッショナブルではないと認識されつつあるようだ。

Windowsインスパイア型

 Windowsの最新バージョンでは従来スタイルのメニューが一新され、デフォルトのメニュー表示がよりコンパクトなデザインに改められている。いわゆるVistaメニューの場合、最近使用したプログラムリストのトップにWebブラウザと電子メールクライアントのアイコンが固定表示され、その他のプログラムは検索フィールドにて探し出せるようになっており、メニュー表示領域の右側には、現在のユーザアカウントおよび各種の設定用オプション、そしてコンピュータのシャットダウンや画面のロック用ボタンが配置されるというのがその基本デザインである。

 openSUSEにて従来のGNOMEメニューの代わりに採用されたSlabは、デザインの細部は異なっているものの、機能的にはVistaメニューと同様の構成となっている。このメニューにおける独自の仕様は、Applications、Documents、Placesという3つの独立したビューを設けることで、Vistaメニューよりもコンパクトにまとめられている点だ。SlabではVistaメニューと同様に従来型のメニューの代わりにすべてのアプリケーションを一覧するためのボタンが用意されているが、この仕様は包括性という点では優れているものの、コンピュータ上の特定項目しかアクセスできないという制限を依然として引きずり続けている。

 その名が示すようにGNOME Panel用のVista Menuも、最近のWindowsトレンドに合わせた開発成果である。この場合の最大の相違点はカスタマイズの自由度の高さで、アイコンおよび一般テーマのインストール、各ボタンのクリックで実行されるコマンドの変更オプションが用意されている。

 新たに開発されたKDE 4.0パネルも、SlabおよびGNOMEのVista Menu同様にVistaを参考にしてはいるが、これらより遥かに高い独自性を備えている。このメニューでは目的に応じて必要なものだけを表示させるよう、Favorites、Applications、Computer、Leaveという4つのタブビューが設けられているのだ。Applicationsビューにおいても表示スペースの節約が考慮されており、各サブメニューの表示領域はデスクトップ全体にカスケードするのではなくメニューウィンドウ内部に収まるようにされている。デフォルトのビューは基本的にApplicationsタブに固定しておけばよく、従来型のメニューツリー階層の中を徘徊させられるよりもこうしたサブメニュー方式の方がいいというユーザであれば、ここで見た新種のメニュー群の中でもKDEメニューが最も操作し易いのではないだろうか。

 その一方でユーザの中には、この種の新型メニューは性に合わないという方もおられるだろうが、いずれのケースにおいても従来型のメニューをパネルアプレットとしてインストールし直せるようになっている。またOpenSUSEではMain MenuアプレットがSlabに置き換えられているものの、3項目のMenu Bar(トップメニューのApplication、Places、System)は今でも利用可能なので、これまでどおりの方式で必要とする機能にアクセスできるはずだ。

最終更新:2008年05月05日 17:07