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瞬時に起動するLinux環境Splashtop

2008年03月12日 10:58 Nathan-Willis(2008年3月6日(木)) 1 2
 昨年、サンノゼを拠点とする新興企業DeviceVMによって発表され、波紋を呼んだのがSplashtopだ。ほとんど瞬時に起動するこのLinux環境は、通常はマザーボードのBIOSのために用意されたフラッシュメモリに収められている。同社が今年1月のConsumer Electronics ShowでSplashtopの次期更新版を披露した際、我々はこの興味深いシステムソフトウェアを実地に検分できる機会を約束してもらっていた。

 Splashtopは完全なコンピューティング環境をユーザに提供しようとするものではない。DeviceVMでは、朝起きて急ぎのメールのチェックを何分もかけずに数秒で済ませる、といった利用シーンを前面に出して宣伝を行っている。また、翌朝すぐにネットワークにつなげられるように夜中もPCの電源をつけっぱなしにしている人には、Splashtopなら同じくらいすばやくネットに接続できて夜中に電気代がかかることもない、と提言している。

 Splashtopが最初に搭載されたのはASUSのP5E3マザーボードで、このときのクライアントアプリケーションはWebブラウザとSkype VoIPクライアントだけだった。その後、ASUSはM3N-H、M3N-HDの各マザーボードをSplashtop対応の製品ラインナップに加えた。これらの新しいハードウェア製品に搭載されたSplashtopには、マイナーアップデートと調整が施された。そして、DeviceVMが準備を進めているメジャーアップデート版には、現行のマザーボードに搭載されたバージョンよりもずっと多くのアプリケーションが追加される。

9秒で起動

 このSplashtopの次期バージョンをレビューするために、我々はASUS製F8SaノートPCを借り受けた。Intel Core 2 Duoプロセッサ、2GBのRAM、802.11a/g/n無線および有線Eithernet、回転式の1.3メガピクセルWebカメラ、14.1インチの液晶画面、160GBのハードディスクを備えている。とはいえ、おわかりのようにSplashtopはハードディスクを必要としない。

 Splashtopには、専用のホットキー(この機種ではト音記号が描かれているが、おそらく暫定的なものだろう)が用意されている。一方、普通に電源ボタンを押すと、通常のブートシーケンスでシステムを起動できる。

 今回のバージョンのSplashtopには、これまでのリリースになかった相当な数のアプリケーションが収録されている。WebとSkype以外に、チャットプログラム、写真ビューア、楽曲プレーヤ、動画プレーヤ、スタンドアロンのDVDプレーヤが追加されている。また、視覚テーマや電源管理プロファイルなど、Splashtopを設定するユーティリティ群も存在する。

 宣伝文句のとおりに、Splashtopは数秒で起動する。計ってみると、コールドブートでメイン画面が表示されるまで9秒強だった。これに対し、同じノートPCでプレインストール版のWindows Vistaが起動させると2分以上かかる。Splashtopのメインメニューは9秒で表示されるが、個別のアプリケーションが立ち上がるまでには、ネットワーク接続の待ち時間を入れてあと4、5秒かかる。

 今回のSplashtopはWEPで保護された無線ネットワークに接続できるが、WPAには対応していない。この点について、DeviceVMでは近いうちに対応を考えているという。自宅の無線ネットワークではWPAを使用しているので、有線のEthernetを使って接続することにした。電源を切った状態から起動すると、Webブラウザが新しいページを読み込む前に、決まって開始ページを最低1回はリロードしなければならないことに気付いた。ノートPCの動作に何か問題があったわけではなく、システムのブートとブラウザの起動がルータからDHCPでIPアドレスが割り当てられるよりも早かったせいだった。

 同じように、SplashtopのメディアプレーヤはPCのハードディスクに保存されているファイルにアクセスできるが、ドライブが回転を始めて指定したフォルダ内のファイルを見つけ出すまでに待ち時間が生じる。なお、F8SaにはSD(Secure Digital)カードスロットも付いており、SDカードからメディアを再生することもできる。

最終更新:2009年12月25日 11:24
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