暗号化パーティションや暗号化ボリュームをリムーバブルメディア上に作成すれば、別のコンピュータや別のオペレーティングシステム(Windows/Mac OS X/Linux)からでもアクセスすることができる。ただし当然ながら、ボリュームのアクセスに利用するオペレーティングシステムが元のオペレーティングシステムが作成したファイルシステムをサポートしていることを確認しておく必要がある。またTrueCryptにはトラベラーモード(Windows上で利用可能)があって、Windows上で「トラベラーディスク」を使用すれば、TrueCryptをインストールしなくてもTrueCryptを起動して指定したTrueCryptのボリュームをマウントすることができる。
TrueCrypt 5.0でも、「-t」スイッチを利用することでコマンドラインモードで使用することができる(なお-tは最初のオプションとして指定する必要がある)。残念ながら文法は以前のバージョンと同じではなく、またボリュームをマウントするためには、最終的なキーファイルや隠しボリュームなどについてのより多くの質問に答える必要がある。さらに言えばTrueCrypt 5.0が最初にリリースされた際には、TrueCryptを純粋なコンソール環境で使用しようとすると-tオプションを付けていても「エラー:gtkを初期化できません。DISPLAYは正しく設定されていますか?」というエラーが出て実行することができなかった。これはGUIを使うことができない場合には特に厄介な問題だった。嬉しいことにこの問題については、1週間後にTrueCrypt FoundationがリリースしたTrueCrypt 5.0aで修正されたので、その後TrueCryptのコンソール版もちゃんと使用することができるようになった。
TrueCryptのウェブサイトでは、詳細な文書(各インストールパッケージ内のPDFファイルにもほぼすべての内容が含まれている)や、FAQのページや、Linux用の専門セクションもあるフォーラムなどが提供されている。各ディストリビューションに固有の問題に対する解決方法はたいていの場合はウェブ上のその他のリソースを利用すれば見つけることができる。
TrueCryptの新しいGUIは、トレイアイコン経由でよく使う機能を手早く実行することができるので以前のコマンドライン版よりも効率的だ。KDEのAutostartフォルダにリンクを追加してTrueCryptの起動を自動化(「--background-task」オプションを付ければデフォルトでアイコン化することもできる)しておくとさらに便利だろう。
TrueCryptのライセンスはオープンソースだが、GPLとの互換性はない。とは言えTrueCrypt 5.0aは、利用可能な中でももっとも簡単で安全なクロスプラットフォームな暗号化ユーティリティの一つだと言えるだろう。
