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コメンタリ:Linux Foundationが投影するLinuxの将来に対する懸念

2008年04月14日 11:02 Joe-Barr(2008年4月11日(金)) 1 2 3
 第2回Linux Foundation Collaboration Summitへの参加後、私は複雑な気持ちで過ごすことになった。Linus Torvalds氏の貴重な時間を購入する形でフリー/オープンソースソフトウェアの広告塔的プロジェクトの旗振り役を継続してもらおうとするグループの活動は、むげに否定できるものではない。だが同時にこのヒモ付き援助システムこそがLinux Foundationに対して私が抱く最大の懸念でもあるのだ。

 本イベントのスポンサーとなったのはIBMであり、同社はLinuxをサポートする業界随一の企業でもある。この財団の参加メンバとなっているのは世界中の大手IT企業および今後の成長が期待される企業群であり、例えば最近メンバとなったばかりのAdobeもその1つだ。該当する企業の正確なリストは同財団のWebサイトに掲載されている。

 これらIT企業群がLinux開発活動のサポートにこれまで費やしてきた時間と予算および、そうした支援活動の今後の継続が、Linuxという存在だけでなく同プラットフォームを使用する私たち全ユーザへの恩恵となっていることに間違いはない。またTorvalds氏などカーネル開発の第一人者たちを開発活動と直接関係しない些事から解放することも、私たちにとってのメリットとなるはずだ。同様にLinuxの広範な普及を妨げている障壁を取り除くことを目指したLSBなどのプロジェクト活動も進められている。それでもなお私が懸念しているのは、そのために支払われる代償である。

 Robin Miller氏によるLinux Foundationの取締役を務めるJim Zemlin氏とのビデオインタビューでも指摘されているように、現在のLinux Foundationが主眼を置いているのは、個人レベルのユーザや開発者あるいはLinux用ソフトウェアの開発ないし応用に携わっている多数の中小企業の抱く要望ではなく、Linuxユーザの中でもコアグループと目される大手企業の意向とされている。またZemlin氏は、オープンソースの強みの1つは誰でも独自の組織や財団を立ち上げられることだと指摘し、Linux Foundationが自分達に適さないと感じる者がいれば、独自の団体を立ち上げるべきだと示唆している。Zemlin氏のコメントは現在のLinux Foundationが目指す方向性を伺わせるものではあるが、私の感じる不安を解消するものではなかった。

最終更新:2008年06月14日 17:07