この10年、オープンソースのビデオ編集/操作ツールの進展を見てきたのだが、胸が踊るような気持ちには今一つなれなかった。このような状況は近い将来、改善する見込みがあるのだろうか? 現状に酷く幻滅してしまった人さえもがそこに再びわずかな希望の光を見い出すようなことは起こりうるのだろうか?
問題点
基本的なメディアコンテンツを見たり聞いたりあるいは作成したりということに関してはGNU/Linux(やその他のUnixから派生したオペレーティングシステム)を使用してもかなり快適に行うことができるのだが、一般ユーザ向けではなくプロ/セミプロ向けのビデオ編集ツールの完成度という話となると、オープンソースはプロプライエタリなソフトウェアベンダに追い付くことができていないと言えるだろう。
Linuxの大きな強みの一つとして、特定用途向けにカスタマイズしたプロ向けディストリビューションの作成が可能だということがあると常々考えてきた。しかし特にビデオやオーディオを扱う人に向いた優れたディストリビューションとしては、いくつか(dyne:bolicやUbuntu Studioなど)は存在するものの、その数は少ないうえ、中には数年に渡って開発が停滞していたり完全に消滅してしまっていたりするものもある。
この問題の原因の一つは、現在Linuxにはプロレベルのノンリニア・ビデオエディタがないということだ。またそれに加えて、現在入手可能なほぼすべてのビデオエディタの開発速度が不安になるほど低速だからということもある。以下では現在入手可能な最良の選択肢を検討してみよう。
