今後
10年前にプロのビデオ編集者にこのようなことを言えば悪い冗談のように思われたかもしれないが、今ではLinuxはマルチメディア作成/操作のための優れたプラットフォームだと言える。ただ、Linuxにはツールが欠けている。もっとパワフルで、もっと豊富な機能を搭載したツールが必要だ。最近ではハリウッドでさえLinuxを使用している(しかもレンダリング処理のためだけではない)ということだが、それらのスタジオでは独自の社内アプリケーションを利用している。このような現状に不満を抱いている、FOSSユーザのプロのビデオ編集者は私だけではない(翻訳記事)。
事実を率直に言わせてもらえば、プロのビデオ編集者がLinuxとFOSSツールをビデオ編集のメインプラットフォームとして使用しているとき、その理由は大抵の場合、次のようなものだ。
- コスト
- ハードウェアの性能を引き出しやすいこと
- 好み/イデオロギー
上記のリストには、機能の豊富さや業界標準機能の搭載などと言った要件はどちらも入っていないという点に注目してほしい。また、指摘しておきたい外部的な重要な点が2点あるのだが、これらについてはいろいろな考え方があることだろう。
- FOSSに対するビデオソフトウェア企業の無関心さ
- FOSSのビデオエディタ/その他のアプリケーションに取り組む開発者の不足
最後にもう一度、コンポジティングと特殊効果について述べておきたい。これらの分野は軽視され過ぎているように感じる。Linux用のAdobe After Effectsが欲しいとまでは言わないまでも、せめてもっと小さくても現実的な規模の何か(例えばFXhomeのようなアプリケーション)があればいいと思う。コンポジティングについて言えば、今の時点では満足できる結果を得ることができるFOSSアプリケーションはCinelerraだけだ(ただしBlenderを除く)。
上で述べたような最近のニュースを知って以来、近い将来に関して言えば主にJahshakaとCinelerraに非常に期待している。鍵となるのはおそらく開発速度と、ちゃんとしたスケジュールに基づいてメジャーリリースを出していくということだろう。ただ、誤解しないでほしい――ハイエンドのオープンソースビデオソフトウェアの開発には何年もの期間が必要だ。しかしその一方で、プロのビデオ編集者が何年も待つことはできない。とは言えこの分野は、たった2、3年前と比較してもより望ましい方向に向かってきているとようやく思うことができるようになってきたので、少し楽観視しても良いのではないかと感じている。
Rui Lopesは、ポルトガルのウェブデザイナー兼映画制作者。技術分野における幅広い興味を持つ。
