Black Duckの社長兼CEOを務めるDouglas Levin氏は、この種の買収劇につきもののジョークを交えつつ、今回の出来事が同社の進める最初の企業買収に位置付けられることを認めている。「弊社が有す既存機能に検索能力を追加するという意味において、これは完全に筋が通っています」
Kodersの創設者兼CEOを務めるDarren Rush氏は「これは弊社の側にとっても、大きなチャンスを得ることを意味しています。これまでKodersは開発者コミュニティを牽引するに足る機能の確立に集中してきましたが、Koders.comはその意味においてうまく運営できたと自負するところです。そして今回Black Duckに対して私どもが見いだしたのは、現状の不足分を補完してくれるパートナとしての役割と言ってよいでしょう。実際おしなべて見れば、今回の買収はコミュニティと企業の両者にとってメリットのある提携だと考えています」と補足している。
この4年間にKodersは、Webベースで提供されるコード検索エンジンにおける最大手の1つにまで成長してきた。今回のアナウンスで示されていた情報によると、現在のKodersは32種類のプログラミング言語で記述された約7億6600万行のコードをカバーしており、1日当たり約30,000件の検索に供されているとのことだ。
一方のBlack Duckは、同社の提供するサービスおよび製品のカバー範囲を今回のKoders買収によって大幅に増強することになる。従来Black Duckはオリジナルないしサードパーティ製コードおよびその暗号化やライセンス/ポリシーの準拠を管理するためのツールを提供してきたが、個別的なコードの検索機能までは賄い切れていなかった。そして今回Kodersの有すコード検索機能を獲得したことでBlack Duckは、FOSSの調達分野においてライバル関係にあるPalamidaおよびHewlett-Packardなどに対して直接対決できるだけの能力を確保したことになるのだ。
Levin氏によるとBlack Duck側は6人体制のチームを組んで今回の合併を進めていくとしている。具体的にBlack Duckの提供するどの製品がKodersのコード検索の恩恵を受けることになるかについてのアナウンスは今のところなされていないが、Levin氏は現行のプランとして、Kodersの検索機能をBlack DuckのCode Centerに統合することに注目していると語っている。同氏の言葉を借りるとBlack Duck Code Centerとは「ソフトウェアの開発企業が有す各自のコードをコンポーネント化して企業内での再利用を促進するための認可とワークフロープロセスをスムース化する」ためのツールということになる。
Black Duckがライバル企業に対して得ることになるアドバンテージについて尋ねたところ、Levin氏からは「引き合いに出されたテクノロジはいずれもそれなりの能力を有してはいますが、その適用範囲は限られています。それに対しBlack Duckが提供するのは包括的なプラットフォームであり、エンタープライズレベルでの使用に耐えうると同時に、それだけのスケーラビリティを有しています」という回答が返された。
