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前記の概説書によると、開発の目標はライセンスを記述するための一貫性のある構造を持ち、さまざまなマークアップが使え、多様な媒体に適用でき、オンライン作業の発達や作者あるいは利用者の必要性の変化に応じて容易に変更できるだけの柔軟性を備えた構造を追求したという。
この標準化活動は、適用範囲は限られているものの、重要性は高い。ライセンスを正確に規定するものであること、また、ライセンスごとに独自に定義するのではなく、ライセンス用のすべてのマークアップ言語を包含しうるものを目指しているからだ。さらに、構造に一貫性があるということは、ライセンス情報を取り出す際、各言語用に個別のツールを用いる必要がないことをも意味する。
Yerglerは、ccRELを言語と呼ぶのは技術的には「あまり適切ではない。おそらく、ccRights Expression, Vocabulary, and Recommendationsと呼ぶ方がより正確だろう」と言う。つまり、ccRELは言語としてよりも定義としての性格が強いのだ。とは言っても、名称の変更を検討するには遅すぎるようだが。
そうした構造を作ろうというCCの活動の基礎には、Resource Description Framework(RDF)がある。RDFはメタデータ(埋め込まれているオブジェクトに関する情報)を記述するためのW3仕様の一つで、Webの次の発展段階に向けたW3の計画において鍵となる部分だ。
当初はRDF/XMLというRDFのXML版を使ってライセンス構造の開発が試みられたが、構造が冗長で、情報の抽出に一貫性や拡張性を持たせるのは困難だった。「当初は、メタデータをHTMLコメントの中に入れていた。当時はそれが最善の方法に思えたのだが、今となっては最善策ではない理由は山ほどある。パーサーはコメントを任意に削除できるし、人間は普通コメントを見ない。ソフトウェアを公開する場合、多くは、すべての山括弧をエスケープすることは置いておくにしても」。明らかに、別の方法が必要だった。
その結果、2004年になって、CCはW3と協力してRDFaに取り組み始めた。RDFaは、人間にも機械にも情報が読めるように既存のHTML構造をできる限り残し若干の補足を加えたRDFスキーマだ。Yerglerによれば、RDFaはW3に認められる「最終」段階にあるという。CCは、現在、当初採用したRDFを正式に排除している。
RDFaでは、ライセンスで想定される2つのプロパティー、すなわちWorkプロパティーとLicenseプロパティーが規定されており、Workプロパティーではライセンスを定義しなければならない。CCライセンスの場合、ステートメントには、一般に、適用されるCCライセンスの種類を規定するLicenseプロパティーが含まれることになる。このほか、タイトルなどのWorkプロパティーや管轄裁判所などのLicenseプロパティーを自由に加えることができる。
Yerglerによると、必要最小限のみを規定することから生まれる柔軟性には、CCが「著作権情報の唯一正しいレジストリー」――CCはそうなることを望んでもいないし、そう主張する能力もない――となるのではなく、ライセンスの利用者自身が盛り込む情報を決定できるという利点があるという。そして、重要なことは、利用者(人間であれ、クローラーであれアグリゲーターであれ)がコンテンツに関して問う質問――「再利用するには?」「商用目的での利用は?」「派生物を作成できるか?」「再利用した場合の帰属は?」など――に速やかに解答できるようにすることだという。
「もちろん、そうした点に関する判断は、人間の方が機械より本来的に得意だ。たとえば、GeoCitiesよりも誰かが自分の所有するドメイン上で公開していることの方を信用するだろう。これは、現在のGeoCitiesに関して人が持つ心理的傾向によるものだ。しかし、我々が提案する仕組みによりさまざまな材料が得られ、それを判断の出発点とすることができる」