ワイヤレスのセキュリティ・テスト
KDEデスクトップでBackTrackメニューを奥へ奥へと進むと、侵入を試すにはおあつらえ向きのツールを見つけた。メニューのパスは、[BackTrack] → [Radio Network Analysis] → [80211] → [Analyser]である。ここでは、KismetまたはWicrawlのどちらかを選べる。Kismetを試すことにした。
BT3に含まれるKismetなどの多数のワイヤレス・セキュリティ・ツールを使えるかどうかは、テストしたいワイヤレスNICに対応したドライバがあるかどうかで決まる。テストに使うNICが違うと、結果はこの記事とまったく異なる可能性がある。私がBT3をインストールしたラップトップには、AtherosベースのオンボードのワイヤレスNICが内蔵されている。このNICは、インターネットへの通常のワイヤレス・アクセスに関しては問題なく動作するが、ワイヤレスのスヌーピングや侵入に必要なコマンドを処理できない。こういったコマンドを実行するため、Netgear WPN511 PCMCIAカードとWi-Fi対応Multiband Atheros Driver(MadWifi)を使用する必要があった。
さらにややこしいことに、ワイヤレス・セキュリティ・アプリケーションによってターゲットのドライバが異なる。必要な機能を持つドライバが手元にあったとしても、使用したいアプリケーションがそれに対応しているとは限らない。前もってカードを確認し、未サポートであればサポートされるカードを入手するか、計画を断念することになる。
今回は、WEPで保護されたLinksys WRT54G2APアクセスポイント(AP)を通過するパケットを記録して、パスフレーズから自動的に生成される64ビットのWEPキーがどれほどクラックに耐えられるかを調べてみた。NetgearカードにKismetを使用するため、以下の手順を行った。
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wlanconfigを使って、Netgearカードをath1として設定した。 -
ifconfig down ath0を使って、オンボードのワイヤレス・カードを無効にした。 - /usr/local/etc/kismet.conf.backtrackを/usr/local/etc/kismet.confにコピーした。
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source=madwifing_ng,ath1,madwifng_ngをkismet.confに追加した。
他のAPをスキャンするつもりはなく、目的のAPが操作するチャンネルはわかっていたので、設定ファイルを編集して開始チャンネルを"6"にし、チャンネル・ホッピングを無効にした。今こうして書いていると簡単かつ単純なようだが、実際にはKismetを実行できるまで数時間かかった。
約10,000パケットが記録されるまでKismetを実行した後で、WEP保護のクラックを試してみた。[80211] → [Cracking]には、14種類のアプリケーションがリストされている。最初にAircrack-ngを選んだが、これはリストの先頭にあったからである。結果は外れ。1、2分動いた後でAircrack-ngはクラックを諦めてしまい、約1,100件の初期化ベクタ(IV)が検出されたことを報告し、約5,000件のIVを使ってもう一度試すように告げてきた。
肩を落とし、代わりにwep_crackを使って同じデータをもう一回試してみた。今回は、数秒後に次のようなレポートが表示された。
success: seed 0x00696d19, [generated by aAAax,(a] wep key 1: 7f ca 20 ef d1 wep key 2: 4c c6 42 84 1d wep key 3: c3 00 5f 1f 3e wep key 4: ed 22 58 11 12 1734298 guesses in 11.55 seconds: 150133.28 guesses/second
あれほど多くのセキュリティのプロが、ワイヤレスのセキュリティにWEPを使うことに警告を発するのも当然だ。私のような足元も覚束ない老ギークですら、こうまで速やかにやすやすとWEPキーをクラックできるのである。そこらをうろつく聡明で若いスクリプト・キディーや悪辣なハッカーに何ができるかは、推して知るべしだ。
