SPIを試すには、まずOpenOffice.org 3.0のスナップショットビルドをダウンロードしてインストールする必要がある。その後、このビルドの「ツール」→「拡張機能マネージャ」からSPIをインストールすればよい。SPIをインストールしたOpenOffice.org 3.0を立ち上げると、「ファイル」メニュー内にある既存文書を開くためのどのオプションからでもPDFファイルを開くことができる。
デフォルトのSPIではDrawアプリケーションによってPDFファイルが開かれるが、Impressを使うこともできる(DrawとImpressは多くのコードを共有している)。最初はこのデフォルト設定が奇妙に思えるかもしれない。PDFファイルがテキスト文書の場合はなおさらだ。だが実は、PDF形式の制約を考えるとDrawの利用は道理にかなっているといえる。どんなアプリケーションもPDFの書式を保持したまま複数行の編集を行うことはできない。PDFの仕様を書いたAdobeによるプロプライエタリなPDFエディタAcrobatでさえそうだ。こうした制約の下ではDrawへのインポートが合理的である。というのもDrawはそれぞれの行を別々の編集用オブジェクトとして扱えるからだ。SPIでは段落の配置を調整するのに1行ずつ編集しなければならなかったり、行の追加に工夫が必要だったりするが、それは決してこのエクステンションがほかのPDFエディタよりも劣っているからではない。
それに、SPIのユーザインタフェースは比較的使いやすく作られている。一度に1行しか編集できないという制限以外で特に困る点といえば、編集時のオートコレクトを有効にしていると各行の先頭文字が勝手に大文字になることぐらいだろう。
テストしたところ、SPIによるテキストのインポートの成否は、文書で使われているフォントに大きく依存した。非常にうまくいくケースでは、インポートするPDFファイルのフォントがシステムにインストールされてさえいればよかった。そうでない場合、SPIは代替フォントを使用するが、それらが元のフォントとは文字間隔の対応がとれていないこともあった。また、HelveticaやTimes Romanのような一般的なフォントについてはほとんど問題がないが、SPIによるPostScriptフォントの扱いには比率の読み取りや表示の正確さの点で問題があるようだ。表示上の問題は多くの場合、テキストオブジェクトに変換された1行分のテキストの形で現れ、余白を越えてページ外に文字が飛び出る、書式の再設定が効かないといった現象を引き起こす。すべての行間に空白がランダムに挿入されるという状況になる場合もある。
