さらにSliTazにはコマンドラインベースのTazpkgというパッケージツールも含まれている。Tazpkgはメニューから実行することもできるが、コマンドラインから実行する方がむしろ簡単のような気がした。Tazpkgを試してみるため、個人的にxtermよりも好みのコマンドシェルであるmrxvtをダウンロードしてみた。mrxvtにはスクロールバーがついていて履歴を表示することができるうえ、明るい背景色と暗い文字色の組合わせで読みやすいので気に入っている。rootユーザになって「tazpgk get-install mrvxt」を実行したところ、自動ダウンロード/インストールがほんの数秒で完了した。加えてメニューにアイコンの追加までしてくれたので、さらに大きなものを試してみたくなった。そこでAbiWordのダウンロード/インストールを試したところ、20秒ほどかかった。その後6つの依存関係をインストールするかどうかの質問が行われたのだが、その際、依存関係の内容も表示されたのが便利だった。しかし「y」を入力した(その後「yes」でも試した)にも関わらず、ダウンロードもインストールも行われなかった。ただ幸いなことにファイルの依存関係のリストがすぐそこに表示されていたので、それらを手動でインストールしてAbiWordを使用できるようにすることは難しくはなかった。
追加できるパッケージは多数あって、CVS(Concurrent Versions System)、GCC(GNU Compiler Collection)、GIMP(the GNU Image Manipulation Program)、GQview画像ビューア、Inkscapeベクタ画像エディタ、Make、Pidgin IMクライアント、Perl、Python、Ruby、Sylpheed電子メールクライアント、xineメディアプレイヤ、各種ライブラリ、SliTaz独自ユーティリティなどから選択することができる。どれもCDには含まれていないが、簡単にインストール可能だ。以上もやはり個人的に興味があって利用しているものを挙げただけなので、完全なリストではない(完全なリストは/var/lib/tazpkg/packages.txtで見ることができる)。なお現時点ではオフィスアプリケーションはほとんどなく、印刷関連のアプリケーションはまったくない。
SliTazにはまた、HTTPウェブサーバのlighttpdも組み込まれている。ウェブサーバにアクセスするには、Firefoxで手元のコンピュータのIPアドレスかループバックアドレスの127.0.0.1を入力するだけで良い。SliTazの文書によれば、lighttpdは「ローカルのxHTMLページ、ウェブサイト、CGIスクリプト/PHPスクリプト」をサポートしているという。またパッケージマネージャを使ってPerlとPythonをインストールする方法についての説明も用意されている。
確かにSliTazの目標は、ワイヤレスやビデオ再生/オフィス/電子メールアプリケーションがデフォルトでサポートされていることを望むであろう普通のデスクトップユーザやノートPCユーザの期待とは異なっているかもしれない。しかしSliTazの開発者たちは、超小型GNU/Linuxディストリビューションのあるべき姿や可能性を再定義しようとしている。SliTazではすべてが完璧だというわけではない――例えばすでに述べたようにTazpkgパッケージマネージャのファイル依存関係の処理や、Firefox用Flashプラグインには問題があった。しかしSlitaz 1.0は古いPC上でも十分に使える、高速で軽快で安定性も高く実用的なGNU/Linuxだ。またレスキューCDとしてや、追加パッケージを自分で選びたい場合のベースのGNU/Linuxシステムとして、素晴らしいディストリビューションだと感じた(Tazlitoという独自ディストリビューション作成用のツールも備えている)。今回Slitaz 1.0を試してみて非常に良い印象を受け非常に興味が沸いたので、今後のリリースについても是非試してみようと思った。
Dennis L. Ericsonはコネチカット州ウェストハートフォード在住のリアルタイム組み込みシステムソフトウェアエンジニア。
