RAID10のパフォーマンス評価
RAID10のパフォーマンス評価は、256KBと1024KBのチャンクサイズ、それにソフトウェアRAIDではデフォルトのn2レイアウトを使って実施した。RAID10で標準的なn2レイアウトを利用することにより、ベンチマーク結果の違いが明確になる。
次のグラフは、チャンクを256KBとした場合の評価結果である(グラフ7)。ブロック入力については、XFS使用時でハードウェアRAIDが312MB/秒でソフトウェアRAIDの240MB/秒を上回り、ext3使用時ではハードウェアRAIDが294MB/秒、ソフトウェアRAIDが232MB/秒となっている。ブロック出力ではあまり差が出なかったこと、またRAID10ではパリティ計算が不要なことから、ブロック再書き込みでの両者の差はもっと縮まるだろうと予想していた。しかし、少し意外なことに、パリティ計算の負荷がなくてもハードウェアRAIDのほうがソフトウェアRAIDよりもかなり高速だった。RAID10でもやはり、リレーショナルデータベースサーバなど再書き込みのパフォーマンスが重視されるアプリケーションを実行するなら、ハードウェアRAIDカードの購入を検討したほうがよさそうだ。
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| グラフ7:RAID10、256KBチャンクでの比較 |
ブロックサイズを1024KBにすると、ハードウェアRAIDとソフトウェアRAIDでのブロック転送速度の違いがあまり出なくなった(グラフ8)。また、ハードウェアRAID10におけるXFSのストライド割り当てには難があるらしく、ブロック入力のパフォーマンスが(デフォルトのXFSよりも)50MB/秒ほど低下している。
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| グラフ8:RAID10、1024KBチャンクの比較 |
チャンクサイズ1024KBでのRAID10の再書き込みパフォーマンスは、ハードウェアでもソフトウェアでもほとんど同じで最高値が99.5MB/秒だが、チャンクサイズが256KBでXFS使用時のハードウェアRAID10では116MB/秒のパフォーマンスが得られている。データベースサーバ向けには、やはりハードウェアRAIDでチャンクを256KBとするのが最善である。主な関心がファイルサーバの実行にあるなら、ブロック入出力におけるソフトウェアRAID10(チャンクサイズが1024KBの場合、入力:288MB/秒、出力:219MB/秒)とハードウェアRAID10(チャンクサイズが256KBの場合、入力:312MB/秒、出力:243MB/秒)の速度の違いは、ハードウェアRAIDカードのコストからすると不十分といえそうだ。なお、両者のチャンクサイズが違うのは、ソフトウェアRAID(1024KB)とハードウェアRAID(256KB)でそれぞれ最善のパフォーマンスが得られる条件どうしを比較したためである。
