まとめ
RAID10で256KBといった小さなブロックサイズを使う場合、再書き込みのパフォーマンスはハードウェアRAIDとソフトウェアRAIDで大きな違いが出る。パリティを用いるRAIDの出力ではハードウェアRAIDのほうが圧倒的に高速であり、たとえばRAID6でチャンクサイズ256KBの条件の場合、ソフトウェアRAIDよりもブロック出力で66%、再書き込みで20%高速になる。そのため、パフォーマンスを求めると共に複数のドライブの同時故障に対応できるようにするには、ハードウェアRAIDによるソリューションを検討するとよい。ベンチマーク結果とは関係ないが、評価に用いたハードウェアRAIDカードは、故障したドライブの交換に伴うダウン時間を短縮できるホットプラグリプレースメントにも対応している。これらのテスト結果から、ハードウェアRAIDカードを購入する代わりに同じ予算で、より安価なSATAポートをいくつか揃え、2つのソフトウェアRAID6アレイの構成にしてもよいだろう。
今回のテストでは、ファイルシステムの選択がパフォーマンスに多大な影響を与えることもわかった。パリティを用いるRAIDの出力ではXFSのほうがかなり高速だが、RAID10でチャンクサイズを256KBとした場合のブロック入力など、一部の条件ではext3よりも遅くなることもある。
テストの条件を拡げてその他のファイルシステムの条件も追加し、読み取りや書き込みのパフォーマンスでどのファイルシステムが最も優れているかを確かめると面白いだろう。評価に用いたAdaptec製RAIDカードでは、RAID-50やRAID-60の実行が可能だ。そうしたハイエンドな構成(4つのRAID5アレイを基本形として16ポートのカードでRAID50を実行するなど)にソフトウェアRAIDがどこまで対抗できるかを調べるのも興味深い。
Ben Martinは10年以上もファイルシステムに携わっている。博士号を持ち、現在はlibferris、各種ファイルシステム、検索ソリューションを中心としたコンサルティングサービスを手がけている。
