長所と短所
Sweet Home 3Dには小さいながらも重要な制約があるので、フルスケールの3Dモデリングツールに適した(高画質の出力)フォーマットへの変換機能を求めるユーザもいるだろう。しかし、Sweet Home 3Dによる設計は、同じことをBlenderですることを考えると桁違いに簡単だ。
また、BlenderのファイルフォーマットがSweet Home 3Dのファイルインポートオプションでサポートされていないのも残念だ。独自の家具モデルを作ろうという多くのSweet Home 3Dユーザは、手持ちの3DモデリングツールとしてBlenderを選ぶはずだからである。
アプリケーションそのものについては、1階建ての建物しか設計できない点がSweet Home 3Dで唯一の大きな欠点だ。FAQには、ファイルを変えれば別の階の設計も可能であり、外壁をインポートすることで上下の階でサイズを合わせられる、との説明がある。また、一部のユーザは薄い平坦な箱を事実上の天井や床として追加し、自前で2階を作り上げている、という。これは、ユーザが複数階の建物を求めていることの表れだと思うので、今後のリリースでの対応を期待したい。
とはいえ、Sweet Home 3Dは非常によくできている。新規オブジェクトのそれぞれでデフォルト値が念入りに選択されているだけでなく、あらゆるプロパティを変更できる。また、グリッドでの自動スナップといった便利な機能は、設定ウィザード内でしか使えないわけではなく、常にオンになっている。
なかでも特に重要なのは、使っていて楽しいという点だ。オブジェクトの追加、変更、移動が簡単なので、つい操作してみたくなる。Blenderのようなハイエンドのモデリングツールだと、間取り図を作るだけでも時間がかかるし、わざわざ押し出しやメッシュ彫刻の方法を覚えてまで家具モデルを作ろうとする人はほとんどいないだろう。幸いにして、そういうことがしたい人には、機能は控えめだが完成度の高いこのSweet Home 3Dがある。
