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Adobe Flashなどの32ビットアプリケーションを64ビットLinux上で利用する

2008年07月28日 11:20 Edward-Amsden(2008年7月24日(木)) 1 2 3
 64ビットコンピューティングは今やマルチコアコンピューティングと同じくらい一般的になってきている。プロセッサが64ビットレジスタを利用できるようにするためのAMDのLongモード拡張も、最近ではIntelやAMDの新しいプロセッサのほぼすべてでサポートされている。32ビットのプロセッサが4ギガバイトのRAMのアドレス空間を扱うことができるのに対して、64ビットのプロセッサでは16エクサバイト、言い換えれば約172ギガバイトのRAMのアドレス空間を扱うことが可能だ。とは言え64ビット処理が可能なコンピュータでも、大抵の場合その機能は活かされないまま32ビットOSを実行するために使用されている。というのも64ビットの操作を行うためにはアプリケーションの再コンパイルや、場合によっては書き直しが必要になるため64ビットOS用のアプリケーションがそれほど多くはないためだ。しかし32ビット版Linux用のバイナリを64ビット版Linuxカーネル上でネイティブに実行するという手もある。

 本稿では、64ビットハードウェア上で32ビットアプリケーションを実行して希望通りの結果を得ることが可能な3つの事例を紹介する。なお本稿で使用したコマンドはUbuntu 8.04用のものだが、使用したアプリケーションはどのDebianベースの64ビット版Linuxディストリビューションでも使用可能なはずだ。

 技術ファンの私は、AMD Turion 64 X2デュアルコアプロセッサを搭載した新しい東芝製ノートPCに、64ビット版Ubuntuをインストールすることにした。Ubuntuのリポジトリにあるアプリケーションのほとんどは64ビットをサポートするように再コンパイルされているため、アプリケーションが少ないなどの実用上の問題になることはない。ATI frglxドライバやAtheros MadWifiドライバなどのプロプライエタリのドライバまで、すでにコンパイルされた状態で提供されていた。そしてUbuntuのインストール完了のほぼ直後から、文書作成、ウェブ閲覧、Ekigaを使ったチャット、音楽再生を快適に利用することができたのだが、YouTubeでお気に入りの新曲のビデオを検索しようとしたときに問題が起こった。どうやら状況としては、Flashビデオ用として利用可能なプラグインがオープンソースのGnashプレイヤしかなく、GnashではYouTubeのビデオプレイヤの表示さえもできないということのようだった。

 超アマチュアのミュージシャンでもある私は、お気に入りのソフトウェアシンセサイザの一つであるRTSynthもインストールしたいと思っていた。RTSynthは物理モデル音源方式のシンセサイザだ。無料ソフトではあるものの、物理モデル音源に関する特許についての懸念から残念ながらフリーソフトウェアではなく、32ビットLinux用のバイナリとしてのみ利用可能になっている。通常はそのような「問題のあるプログラム」については仮想マシンを起動して利用するようにしているのだが、現時点で利用可能なハードウェア上で実行した仮想マシンソフトウェアの中には、サウンド関連の処理(特に物理モデル音源)が要求する処理や遅延の条件を満たすことのできるものはない。

 私は「ここの天気は気に入らなくても数分待てば変わるよ」という言葉が決まり文句になっている地方に住んでいる。この地方の天気はあまりに変わりやすいため、天気に左右される用事の予定を決める際には天気予報よりも気象レーダーを利用することが多い。NWS(米気象局)には、嵐や雨の動きを示す気象レーダーのページがある。このページを見るにはJavaが必要なのだが、Sunによる64ビットコンピュータのサポートはAdobeと同様に遅れている。それどころかSunのJavaはFlashのために使用するプラグインラッパー(後述)を使っても利用できない。とは言え嬉しいことに、JRE(Java Runtime Environment)を提供しているのはSunだけではない。

最終更新:2008年09月27日 17:07