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Ottawa Linux Symposium 10:初日の報告

2008年07月28日 11:21 David-"cdlu"-Graham(2008年7月24日(木)) 1 2 3 4
 今年で10年目を迎えるOttawa Linux Symposiumが先週水曜、カナダの首都オタワで、カナダ国会議事堂からほんの数ブロックの所にある、建て直しのための解体工事の真っただ中のコンファレンスセンターにおいて開幕した。例年通りカーネル開発の現状についての基調講演から始まり、今年はMatthew Wilcox氏が講演した。初日には数十の講演や全体会議が行われたが、中でもカーネルワイヤレスメンテナのJohn Linville氏による講演「Tux on the Air: the State of Linux Wireless Networking(Tux on the Air:Linuxワイヤレスネットワークの現状)」があった。

カーネル:10年間を振り返る

 今年の基調講演は、ここ数年に渡って担当してOLSの定番講演者となっていたLinux Weekly NewsのJonathan Corbet氏に代わって、Matthew Wilcox氏が担当した。Wilcox氏の自己紹介によると同氏は1998年以来のカーネルハッカーで、Genedata、Linuxcareを経て現在Intelに勤務しているとのことだ。

 Wilcox氏は部屋のOHPや音声システムと数分間格闘した後に講演を開始して、Linuxカーネル開発の歴史について簡単な説明をした。Linuxを常用しているユーザであればほとんどの人が知っている通り、2.6カーネルツリーの開発は相当の年数に渡って行われてきた。これは以前とは異なっていて、以前は、2.0.x、2.2.x、2.4.xというように偶数で示されるのが安定リリース、2.1.x、2.3.x、2.5.xというように奇数で示されるのが開発リリースとなっていて、カーネルのマイナーリリースはほぼ毎週、新しい安定リリースは約3年ごとというペースでリリースが行われていた。一方2.6.xカーネルでは、各バージョン自体がそれぞれ安定リリースになっていて、約3ヶ月ごとにリリースされるようになり、各バージョンは以前のメジャーリリースの各バージョンと比べれば劇的な変更は比較的少なめになった。

 開発の歴史についての説明の後は、カーネル開発自体が行われる方法についての説明があった。カーネルの各バージョンには短いマージ期間があって、その期間中に何万という数のパッチがgit経由で提出される。gitとはLinus Torvalds氏が特にLinuxカーネルのために作成した大規模でスケーラブルなソースコード管理ユーティリティだ。gitを使用する主な理由は、全員が同じツールを使用するということだとWilcox氏は説明した。類似ツールとしては他にMercurialもあるが、統一性という点でgitの方が好ましく、またCVSはカーネル開発のためにはスケーラビリティが十分でないとのことだ。

最終更新:2009年11月06日 17:39