インストール事例その2(2008.0-r1)
インストールを試した2台目のマシンは、Gigabyte製GA-M51GM-S2GマザーボードとSATAドライブを搭載していた。やはり「/boot」パーティションがインストール先として使えないので、「/」(ルート)パーティションを選択してインストールを続けた。最初の数ステップは前回と同様だったが、今回は中断が起こることこともなく、設定作業まで進むことができた。インストーラによってrootパスワード、ユーザアカウント、タイムゾーン、ネットワーク、一部のシステム設定が行えたのだ。次のパッケージ選択のステップでは、選択できる幅に制限があった。とはいえ、このインストーラは基本的なXfce 4デスクトップまでは用意してくれる。また、その後のブートローダのインストールでは、マシンにインストール済みのほかのLinuxシステムがブートローダのリストに追加されなかった。それよりも、私が唯一心から不満に感じたのは、インストーラ実行後のリブート時にメディアがイジェクトされなかった点だった。
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| Gentoo 2008の設定 |
今回は新規ユーザとしてこのインストーラをテストしたかったので、設定ファイルには手を触れずに重要なコンポーネントのemergeを開始した。基本的な「/etc/make.conf」ファイルは用意されているが、CFLAGS(コンパイラの環境設定)の内容はかなり制限されており、USEフラグも使われていない。GNOMEやGIMPをはじめとする300近いパッケージのemergeを行ったところ、出たエラーは先ほどと同じcurlのものだけだった。Gentooの経験者やどうしてもGentooを必要とする人にはどうということのないエラーだが、新規ユーザにとっては気になる点かもしれない。
こうして得られたインストール環境は何の問題もなく動作したが、USEフラグを使えばアプリケーションはもっと便利なものになるだろう。また、ここではかなり高速なマシンを利用したにもかかわらず、今回のライブCDで設定されている汎用的なCFLAGSを使ったアプリケーションのコンパイルには、アーキテクチャに合わせて最適化されている私の常用マシンよりも長い時間がかかっていたようだ。
この記事の執筆時点で、Gentooの安定版ブランチには、Linux 2.6.25-gentoo-r7、Xorg-x11 7.2、KDE 3.5.9、GNOME 2.20.3、OpenOffice.org 2.4.1、Firefox 2.0.0.16、GIMP 2.4.2といったソフトウェアが収録されている。アプリケーションをソースからコンパイルする以外に、ビルドしても時間がかかるだけであまり意味のないことで有名なMozilla FirefoxやOpenOffice.orgについてはバイナリ(bin)版も用意されている。こうした場合は、単に「emerge mozilla-firefox-bin」を実行するだけでよい。
まとめ
新しい環境を使い始めて2週間になるが、やはりGentooは快適だ。安定版ブランチを利用し、CFLAGSをきちんと設定していれば、Portageはすばらしい働きによって、応答性がよくて安定したアプリケーションを生成してくれる。2008.0-r1のインストーラもなかなかの出来だが、若干の制約はある。それもまたGentooらしさだといえなくもない。ライブCDを使えば初期システムを構築できるが、フル機能のデスクトップシステムに仕上げるにはドキュメントをあたる必要があるだろう。だれかの助けが必要なら、ユーザフォーラムや、ハウツーを記載したWikiを利用すればよい。
Gentooは万人向けのディストリビューションではないが、チャレンジを厭わない人の期待には応えてくれるはずだ。それに、ほかのだれとも違ったシステムを利用している、という感覚と満足感も得られる。
Gentooの精神は正しく受け継がれているのだろうか。その答えが出るには時間がかかるだろうが、Gentooの方向性が正されたことは間違いないようだ。私はこれからもGentooを使い続ける。
