GIMPはフィルターが数十もあると自慢しているが、Photoshopなどには何千もあり、このギャップがGIMPの普及を阻害している要因の一つになっている。画像を鉛筆画風にしたり印象派やキュービズムといった有名な絵画スタイルをまねたりする特殊効果が必要になることは多くないかもしれないが、いざそれが必要になったとき、そうした効果を簡単に付けることのできるフィルターがあれば時間を大幅に節約することができる。このギャップを埋めようと、GIMPは1.xリリースにあったUser Filterを復活させた。このフィルターは一種のメタプラグインで、導入するとPhotoshopフィルターをインポートし管理することができるようになる。また、知識さえあればフィルターを自作することもできる。
GIMP User FilterはSourceForge.netにある同プロジェクトのサイトからソースコードまたはDebianパッケージとして入手することができる。なお、DebianパッケージはUbuntuで動くことも動かないこともあるので、メーリング・リストの情報を確認すること。インストールすると、メニューにはFilter→Generic→User Filterとして登録される。
Photoshopフィルターは、ポータル・サイトPhotoshop Filters.comで探す。サイトの中でも、最大のPhotoshopフィルター・レジストリーであるFilter Factoryと、フィルター・コレクションのコレクションであるThe Filtersは特に有用だ。User Filterを使う前に、フィルターをダウンロードし、必要なら展開しておく。ただし、フリーソフトウェア・コミュニティーが書いたものではないからライセンスの付いていないものがあるので注意すること。ダウンロード可能になっていることからパブリック・ドメインかシェアウェアであると一般的に推定することができ、特に私的に使用する場合は問題はない。しかし、プロのデザイナーの場合は、ライセンスに注意すべきだろう。
使い方
GIMPやPhotoshopのフィルターを使ったことがない人は、User Filterのウィンドウを見て身を引いてしまうかもしれない。Filter EditorタブのFilter InterfaceセクションやFilter Formulaセクション、それにFilter Controlタブなどは全体がチンプンカンプンで、わかるのは255がRGBカラーの最大値ということぐらいだろう。
しかし、ありがたいことに、フィルターをインポートしたいだけの場合はフィルターを書くための設定部分は無視できる。Photoshopフィルターをインポートするときは、次のようにする。まず、Filter EditorタブのOpenボタンをクリックして、フィルターをダウンロードしたディレクトリーに移動する。デフォルトでは.GUF(GIMPのネイティブ・ファイル)だけが表示されるようになっているので、.8bf(Photoshopフィルター)を表示するように変更する。あるいは、All filesにした方がよいかもしれない。というのは、ダウンロードしたフィルターの中に大文字/小文字を区別せずに拡張子をすべて大文字にしているものがあるかもしれないからだ。次に、フィルターを選ぶ。すると、画面左上にプレビューが表示される。ここでOKボタンをクリックすると、そのフィルターがGIMPで現在アクティブになっているファイルに適用される。
今後多用しそうなフィルターは、Filter Directoriesタブを開きインポート用のストレージ・ディレクトリーを指定して、拡張子.GUFで保存しておくとよい。Filter Managerタブにはインポートしたフィルターだけが一覧されるので、次回からそのフィルターを手早く適用することができる。
