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行方不明のノートPCをAdeonaで追跡する

2008年09月26日 10:12 Nathan Willis 1 2 3

実地テスト

 実際、Adeonaは存在を主張しない。データ収集用クライアントをインストールした後は、そこにあることを忘れてしまってもいい。カメラ対応版OS Xビルドを使うときでさえ、それは変わらない。Linux用パッケージ以外にOS Xビルドも試してみたが、撮影時の緑色LEDの点灯には数時間の連続使用中もまったく気が付かなかった。Linuxバージョンをコンパイルしてインストールする作業は簡単そのものだ。あいまいな依存関係はなく、複雑な設定も必要ない。

 実際に使用する場合、ロケーション情報をすぐに取得できるかどうかは、情報生成の堅牢性よりも重要だ。ノートPCが盗まれた場合、行動を起こせる時間はわずかしかない。その時間が過ぎてしまうと、ディスクの内容が消去されるかシステムがシャットダウンされて、盗品は中古ショップの棚に陳列されるだろう。Linuxで取得コマンドを実行するには、コマンドラインスイッチを使って取得対象のロケーション情報の開始時間と終了時間、そして件数を指定する必要がある。Macバージョンはもう少し使いやすい。付属のクリッカブル端末スクリプトからウィンドウがポップアップされるので、そこから時間と件数を入力する。Linuxで同じ操作をするには、Zenityを使う。

 いずれの場合も、OpenDHTから取得したロケーション情報は読みやすい書式で出力される。テスト中に起きた唯一の問題は、OpenDHT側の不具合だった。OpenDHTは、ハッシュキー/値ペアの非集中型データベースであり、PlanetLabノードで動作する。そのため、いずれかのノードが到達不可能になった場合に備えてフォールトトレランスが提供される。だが、Adeonaのテストを始めてから数日間、OpenDHTシステム全体がダウンしていた。

 困った私は、Adeonaの開発者Gabreil Maganis氏に問い合わせた。というのも、取得スクリプトが表示するエラーメッセージからは、OpenDHTに問題があるとは読み取れなかったのだ。Maganis氏は将来のバージョンでエラーメッセージの不備を修正すると約束し、OpenDHTの動作状況を確かめるにはhttp://www.opendht.org/servers.txtをチェックするといい、とアドバイスしてくれた。

 OpenDHTストレージがAdeonaの動作を妨げる単一障害点(single point of failure)になることについて、Maganis氏は対策を検討している。「使用できるオンラインストレージを増やすことは、エンジニアリング上の問題です。"ウィッシュリスト"のようなものをWebサイトに掲載して、Adeona用のAzureus DHTモジュールを実装してくれる協力者を募るつもりですよ。こんなこともあろうかと、拡張や追加の簡単なコードを意識して開発しましたから」

 Adeonaプロジェクトの本拠は、ワシントン大学(University of Washington)にある。Adeonaのセキュリティプロトコルに関する正確な情報は、このシステムの基本情報と阻止できる攻撃手口を解説した論文から入手できる。この技術はロケーション情報を詮索好きの目から確実に隠蔽するだけでなく、個人のプライバシーを普通の泥棒には思いもつかないような方法で保護する。プロプライエタリのデバイス追跡アプリケーションの購入を検討中であれば、この論文に目を通して、Adeonaの卓越した機能の基盤を正確に知ることをお勧めする。それでも納得できなければ、ソースコードをご覧いただきたい。

 ノートPCやデスクトップコンピュータの紛失や盗難に遭うほどの不運はめったにないかもしれないが、Adeonaのセキュリティ対策は万が一の用心としても十分に価値がある。

Linux.com 原文(2008年9月23日)

最終更新:2009年06月18日 21:18
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