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シンクライアントの利用は、ハードウェアコストの削減、ストレージ機器の排除によるセキュリティ向上、あらゆる設定をサーバへ集中保存することによる管理の容易化につながる。この分野ではCitrixが優れたソリューションを提供し、同社のCitrix Presentation Serverが普及しているが、この製品の価格は高めで、クライアント5台の同時接続で約1000ドル、以降はクライアント1台の追加につき200~300ドルかかる。だが、そんなにコストをかけなくてもシンクライアントを導入する方法がある。オープンソースのシンクライアントサーバ openThinClient なら、完全に無料で使えるのだ。
GPLv2の下で提供されているopenThinClientは、Ubuntu Serverをベースとして、Javaで書かれた中規模ないし大規模組織向けのサーバコンポーネントおよび管理システムを利用している。クライアント側はPXE(Preboot Execution Environment)ブートが可能なディスクレスマシンさえあれば実行できるため、最新のデスクトップオペレーティングシステムを実行するには非力な古いコンピュータも活用することができる。
openThinClientは、独自のLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)リポジトリまたは外部のActive Directoryディレクトリサービスを使って、クライアントの設定を保存する。サーバおよび管理コンポーネントはJavaベースなので、Java Standard Edition 6バージョン1.6以降がサポートされていればどんなプラットフォームでも動作する。プロトコルとしては、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)、TFTP(Trivial File Transfer Protocol)、NFS(Network File System) といった標準のものが使える。openThinClientのインストール前に、必要なプロトコルがすべてファイアウォールを通過できるようにしておくこと。
各自のサーバ環境でopenThinClientを正しく動作させるために、推奨されているサーバおよびハードウェアの要件をまずチェックしよう。最低でも、500MBの空きディスク領域、1GBのRAM、1枚のネットワークインタフェースカードが必要になる。
openThinClientの導入
利用するには、openThinClientパッケージをダウンロードし、フォルダに展開して、「/start-server.sh」でサーバを起動する。「Jboss (MX micro kernel)」のあとにサーバの起動所要時間が続くメッセージが表示されれば起動成功だ。
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| openThinClientの設定画面 |
起動後は、ブラウザを使ってサーバの設定ができる。「http://サーバ名:8080」にアクセスすると、openThinClientマネージャを起動するためのリンクが表示される。このリンクをクリックして、openThinClientマネージャのダウンロードと起動を行う。
openThinClientサーバのインストールが終わったら、今度は新たなシンクライアント環境を構築する必要がある。「Create New Environment」ボタンをクリックして、この作業を行うためのウィザードを起動する。openThinClientの組み込みLDAPサーバを利用すれば、ウィザードにおける設定項目を少なく済ませられる。まずは、LDAPサーバのホスト名またはIPアドレスと管理者パスワードを設定する。あとは、次の画面の設定項目をデフォルトのままにして、ウィザードを終了すればよい。あるいは、ほかのLDAPサーバやActive Directoryに接続することもできる。その場合は、ドメイン、スキーマ、組織単位などいくつかの設定を変更する必要があるだろう。
