このようにAmahiは強力かつ操作性に優れたツールではあるが、いくつかの不具合も残されている。私の使用経験においても、Dashboardページが正常に初期化されないという現象に間欠的に遭遇したが、既に開発陣はこの問題を承知しており、現在対策を進めているところだそうだ。またnamedおよびdhcpdサーバなどとの緊密な統合が達成されているが故のトラブルというものも存在し、例えば私の場合、AmahiマシンのNATサーバにてダイアルアップ接続式のラップトップを使用するといった、通常行われない形態でのネットワーク接続を試した際にこうした状況に陥ってしまった。これはAmahiとダイアルアップとが互いに異なる処理を試みるためであるが、こうした事例を見ると、ユーザの手を煩わせないデフォルトのルートおよびDNS設定という有り難い方針も、状況によっては痛し痒しといったところだろう。こうした問題に対する対策は、irc.freenode.netの#amahiチャンネルあるいは、メインのプロジェクトWebサイトにて運営されているwiki、メーリングリスト、電子メールにて得られるはずだ。私が試した限りでは、こうした場において開発陣は迅速かつ丁寧に対応してくれた。
とは言うものの、適切なハードウェアを用いてAmahiのクリーンなインストールをした場合、それほど大きなトラブルには遭遇しないはずだ。同梱されるアプリケーション群の品揃えは、現状で役立つのはホームユーザだけに限られているものの、将来的な拡張も進められているところである。こうしたAmahiの位置付けとしては、ホームユースでのネットワークアプライアンスがどこまで行えるかを高いレベルで実証しつつある存在、と評していいだろう。
David Pendellは、過去23年に渡ってプログラミングおよびオーディオ/ビデオ編集などの各種コンピュータ作業に従事しており、Linuxの使用歴については、Red Hat 5.1を皮切りとして各種のディストリビューションの使用経験を有している。
