ネットワークでの基本的なDNSサービスのセットアップが済んだら、ネットワーク設定のほかの部分にも目を向けてみよう。1台のノートPCをいくつかのネットワークで使っているなら、接続するネットワークに合わせて自動設定が行えると便利だろう。また、起動時のネットワーク情報の自動取得に簡単に対応できるものであれば、新しいシステムのインストールやネットワーク型の次世代マルチメディア機器のセットアップも容易になる。
dnsmasqには、DNS機能との連携性に優れたDHCPサーバ機能が組み込まれている。そのため、すでに別のDHCPサーバを(ルータなどで)利用していても、そちらを無効にしてdnsmasqのDHCPサービスに切り替えたいという人もいるだろう。
dnsmasqでDHCPを有効にするには、dnsmasq.confファイルの編集を行う(ほとんどのLinuxディストリビューションでは「/etc」内にある)。「dhcp-range」で検索をかけると、コメントアウトされた行が見つかるはずなので、編集して次のような形にする。
dhcp-range=192.168.168.200,192.168.168.250,12h
この設定により、dnsmasqは192.168.168.200~250のアドレスプールからIPアドレスの割り当てを行うようになる。なお、自分でIPアドレスを割り当てる際には、この範囲内のアドレスを使ってはならない。行末の「12h」は、各アドレスの“リース(貸し出し)”時間が12時間に設定されていることを示す。つまり、アドレスは12時間しか確保されず、それ以上使う場合は改めて要求を出さなければならない。
また「domain」フィールドには、使用するドメインを設定する必要がある。ドメインの“本来”のサーバにアクセスするつもりがなければ、適当なドメインを1つ指定しておけばよい。一番簡単なのは、自分で登録したドメインを使うことだ。たとえば「example.com」をドメインとして使うには、dnsmasq.confファイルの該当行を次のようにする。
domain=example.com
さらに、ネットワークのデフォルトルータ以外のマシンでdnsmasqを実行する場合は、もう1つ変更が必要になる。「dhcp-option」をキーワードにしてdnsmasq.confファイルを検索し、次のような行をコメント化せずに追加する。
dhcp-option=3,192.168.168.1
最初の「3」は、“デフォルトルート”オプションが設定されていることを示す。この行全体は、IPアドレスが割り当てられたすべてのクライアントにデフォルトルータが192.168.168.1であることを伝えるようDHCPサーバに指示(ネットワークのデフォルトルータのアドレスを指定)している。dnsmasqを再起動すると、それ以降はネットワークにマシンが加わるたびに、指定されたIPアドレス範囲から利用可能なアドレスを順番に割り当てると共に、適切なデフォルトルートを設定してくれる。
