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紙新聞への処方箋

2009年04月27日 07:00 八田真行 1 2

これまで社会に大きな影響を与えてきた報道機関、新聞の経営が、構造的に苦境に陥っていると囁かれて久しい。21世紀に新聞が生き残るためにすべきことは…あれを買うこと?

クオリティ・ペーパーのたそがれ

ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、厳密に言えばその名の通りアメリカ・ニューヨーク州の一地方紙に過ぎないにも関わらず、アメリカのみならず日本を含む世界中に多くの読者を抱える著名な一流紙、いわゆるクオリティ・ペーパーである。民主党寄りのリベラルなスタンスで知られるこの新聞は、現在のアメリカ大統領が民主党のオバマ氏であることもあって、アメリカの政治、ひいては世界経済にも大きな影響力を持つ。

そのニューヨーク・タイムズでさえも、全世界的な紙媒体の退潮とは無縁ではなかった。The Business Insiderのヘンリー・ブロジェット氏の分析によれば、ニューヨーク・タイムズの財務状況は危機的な水準にある。氏の分析によれば、広告収入の減少などにより前四半期の決算で多額の純損失を計上したニューヨーク・タイムズの手元にはもはや34億ドルのキャッシュしか残っておらず、しかもすでに多くの債務を抱えている以上、早晩追加借り入れが不可能な状況に追い込まれるというのが彼の意見だ。私も、これは妥当な見解だと思う。

今までオンライン事業にも積極的に取り組み、ウェブサイトとしても多くのヴィジターを集めているニューヨーク・タイムズほどの著名な存在がこれほどの危機にあるというのは多くの人々の関心を集めたようで、このところ技術系メディアも含めた様々な人がニューヨーク・タイムズへの「処方箋」を提示している(たとえばWikipediaの創始者ジミー・ウェールズもコメントしている)。そもそも手元資金がないのだからそんなの今さら無理だろというものも多いが、そういった実現可能性はさておき、なかなか面白いのは、ハーヴァード・ビジネス・スクールのブログに、クリス・アンダーソンのLong Tailにも寄稿していたコンサルタント、ウマイア・ハーク氏が書いたものだ。

最終更新:2009年06月26日 17:07