「Android」のオープン性で対立するGoogleと開発者

 先週以来、米Googleのオープンソースのモバイルプラットフォーム「Android」を巡って、開発者とGoogleの間でちょっとした騒動が起きている。争点は、「Gmail」などAndroidと密に連携するGoogleアプリケーションがプロプライエタリなライセンスで提供されている点。9月27日、開発者らは完全にオープンなAndroidを目指し、「Open Android Alliance」を立ち上げた。

 発端は、Android開発者のSteve Kondik氏の「CyanogenMod」プロジェクトだ。CyanogenModはカスタマイズしたAndroidビルドで、「Android 1.6」(「Donut」)の機能などを含むことから人気を集めていた。だが、CyanogenModは「Google Talk」などのGoogleプロプライエタリアプリケーションを含んでいることから、Googleは9月25日、ブログでAndroidとGoogleアプリケーションの立場を示すと共に、CyanogenModの配信停止を要求する。

 オープンソース開発者対Googleの構図が強まる中、Kondik氏は27日、Googleアプリケーションを含まない“ベアボーン”のCyanogenModをリリースする計画をブログで発表した。一方で、開発者からはCyanogenMod継続を求める陳情も出ている。

 同じく27日、この騒ぎを受けて数人の開発者がGoogleアプリケーションのオープンソース代替開発を目指すOpen Android AllianceプロジェクトをGoogle Code上で立ち上げた。「アンチGoogleではなく、親Android」とうたっている。ライセンスはGNU GPL v3を用い、自由に配信や改変ができるアプリケーション/プラットフォームの公開を目指すとしている。

米Google
http://www.google.com/

「ChanogenMod」
http://www.cyanogenmod.com/

「Open Android Alliance」
http://code.google.com/p/open-android-alliance/