Mozilla幹部ら、IEプラグイン「Google Chrome Frame」に反対

 米Googleが9月22日に公開した「Google Chrome Frame」に対し、Mozillaの幹部が議論に加わった。機能を無効にする、混乱を招くなどと懸念を示している。

 Chrome Frameは「Internet Explorer」内で自社ブラウザを動かすプラグイン。これによってIEで「Google Chrome」のレンダリングエンジンを利用できる。IEはHTML5など標準への対応が遅れており、このようなプラグインは開発者とユーザーの両方にメリットをもたらす、とGoogleは説明している。

 いっぽうMozillaの開発担当副社長Mike Shaver氏とMozilla Foundation会長のMitchell Baker氏の両氏は9月28日、それぞれのブログでChrome Frameに関する見解を表明した。Shaver氏とBaker氏はともに、シェア最大のIEが最新標準に対応していないという点を認めながら、Chrome Frameについて否定的なコメントをしている。

 Shaver氏は、「ブラウザアプリケーションの機能を無効にしたり、効果を落とす」とし、具体的な例としてプライベートモードやその他のセキュリティ機能などを挙げている。そして、開発者はChrome Frameという手法ではなく、「ユーザーにChromeを推奨し、インストール方法を教示する方が、ユーザーが代替ブラウザの利点を理解できる」と述べている。

 Baker氏も同様に、ユーザーが管理できなくなることを挙げるとともに、ブラウザ内のブラウザが多数存在した場合は分断化が起こり、混乱を招くと警告する。

 Chrome Frameについては、Microsoftもセキュリティを理由にGoogleの動きを非難している。

Mozilla Foundation
http://www.mozilla.org/