Khronos Group、モバイル向けウィンドウシステム「OpenWF 1.0」を公開

 標準化団体Khronos Groupは11月9日(米国時間)、携帯電話や組み込み機器向けのウィンドウシステム仕様「OpenWF 1.0」を発表した。OSやハードウェアに依存せず、クロスプラットフォームである点が特徴。

 OpenWFはローレベルのハードウェア抽出インタフェースで、モバイル端末や組み込み機器向けのウィンドウ処理およびコントロール機能向けAPI。土台レベルのルーティングとして機能を提供し、「OpenGL ES」「OpenMAX」「OpenVG」などのKhronosのAPIと統合することで機能を追加できる。モバイル端末のリッチメディアやグラフィック強化につながると期待されている。

 仕様は、ディスプレイコントロールハードウェアへのアクセス部分を担う「OpenWF Display」と、コンテンツの描画などを行う部分の「OpenWF Composition」の2種類がある。

 OpenWF Displayはウィンドウシステムレベルのインタフェイスを定義するもので、HDMI、DVI、S-Video、組み込みLCDパネル、レガシーのディスプレイアダプタなどをサポートする。OpenWF Compositionは、システム全体レベルでコンテンツ作成を可能にするもので、アルファブレンド、マスキング、リサイズ、回転などの機能を提供する。2つのAPIは、合わせて使うことも、別々に使うこともできる。

 OpenWF仕様はロイヤリティフリーで公開されており、Khronos GroupのWebサイトで入手できる。

Khronos Group
http://www.khronos.org/