ユビキタス、Android端末を2秒未満で起動できる「Ubiquitous QuickBoot」

 ユビキタスは2010年3月23日、さまざまな組み込み機器の瞬間起動を可能にしするソリューション「Ubiquitous QuickBoot Release1.0」を発売した。Androidによる実装例では、電源投入からアプリケーション実行状態までの復元を世界最速の1秒台で実現したという。

 QuickBootは、システムの起動に必要なメモリ領域を優先的に復元することで、アプリ側で使用しているメモリ量に依存せず、数秒の瞬間起動が可能。残りのメモリ領域は、起動後に順次読み込み、ユーザーの操作にほとんど影響を与えないという。

 これまでの起動時間の短縮手法は、Linuxの起動手順のチューニング、サスペンド・レジュームなどLinuxの持つ電力管理機能、ハイバネーションなどが利用されていたが、肥大化したアプリの場合、メモリ展開に時間がかかるなど十分な効果が得られなかった。

 「Ubiquitous QuickBoot Release1.0」は開発者向けの「QuickBoot SDK」として販売する。システム状態を不揮発性ストレージに保存・復元する「QuickBootスナップショットスクリプト」「QuickBootスナップショットドライバ」「QuickBoot BIOS」、メモリブロックの優先復元を制御する「QuickBoot IRA(Intelligent Resource Allocator)」、「Kernel Patch」「ブートローダーサンプル」「マニュアル」などが含まれる。ライセンス価格は要問い合わせ。

 SDKの対応OSはLinuxカーネル 2.6.x、対応CPUはARMアーキテクチャ(ARM9、ARM11、Cortex-A8、Cortex-A9 Single Core)。今後、マルチコアや他のCPUアーキテクチャにも順次対応していく予定。

Ubiquitous QuickBoot
http://www.ubiquitous.co.jp/products/middleware/quickboot/

ユビキタス
http://www.ubiquitous.co.jp/