複数の音楽ファイルの音量調整をまとめて行える「MP3Gain」 2ページ

MP3Gainの使い方

 スタートメニューからMP3Gainを起動したら、まずは音量を調節したいMP3ファイルを登録する。登録はツールバーの「ファイルの追加」「フォルダの追加」をクリックしてファイルを選択するか、ウインドウ下部のリストにファイルを直接ドラッグ&ドロップすればよい(図7)。

図7 ドラッグ&ドロップでMP3ファイルを登録する
図7 ドラッグ&ドロップでMP3ファイルを登録する

 次にツールバーの「トラック分析」をクリックする。登録したファイルが解析され、下部に表示されているリストの「音量」に現在の各ファイルの音量が表示される(図8)。

図8 「トラック分析」をクリックしてファイルの音量を解析する
図8 「トラック分析」をクリックしてファイルの音量を解析する

 解析が終わったら「目標標準音量」を設定する。MP3Gainは登録したファイルの音量をこの数値に近づける形で均一化する。最大は105dBで、1.5dB刻みで指定可能だ。大音量に揃えたい場合は当然大きな数値を入力すればよいが、音楽ファイルは限界値以上に音量を上げると「クリッピング」と呼ばれる現象が発生し、音が割れて聞くに堪えない状態になってしまう。デフォルトでは「89dB」になっているが、これはどんなジャンルの音楽でも音割れを起こさないであろうと思われる数値だ。一般的なJ-POPやロックの曲は迫力を出すために音割れぎりぎりの音量になっていることが多く、デフォルトのまま処理を行うと音がかなり小さくなる。通常は「93dB」程度に設定しておくのがおすすめだ。多少音が割れても音量が大きな方がよい場合は「95dB」程度にしよう。

 現在クリッピングが起きている場合は「クリッピング」の欄に、音量調整の結果クリッピングが起きる場合は「クリップ(トラック)」の欄にそれぞれ「Yes」と表示される。目標標準音量の設定が終わったら「トラックゲイン」をクリックしよう。グローバルゲインが書き換えられ、音量の変更が行われる(図9)。

図9 クリッピングしないように「目標標準音量」を設定し「トラックゲイン」をクリックすると音量が揃えられる
図9 クリッピングしないように「目標標準音量」を設定し「トラックゲイン」をクリックすると音量が揃えられる

 上記のトラックゲインで音量調節を行うと、登録した全曲が指定した音量に変更される。しかし、収録曲の音量に差があるアルバムを調節した場合、本来静かな曲が大音量で再生されるようになり、バランスが崩れてしまうことがある。違和感があるようなら「アルバムゲイン」を使おう。曲同士の音量の差を保ったまま、アルバム全体の音量を調節できる。

 アルバムゲインを利用するには、ツールバーの「トラックゲイン」右にある「▼」をクリックし、プルダウメニューから「アルバムゲイン」を選択する。するとツールバーの「トラックゲイン」が「アルバムゲイン」に切り替わるので、あとは通常通り操作すればよい。曲単位でのランダム再生が主体ならトラックゲインを使い、アルバム単位でのプレイリスト再生が主体ならアルバムゲインを使う、というように使い分けるのがおすすめだ(図10)。

図10 「トラックゲイン」右の「▼」をクリックすると「アルバムゲイン」に切り替え可能だ
図10 「トラックゲイン」右の「▼」をクリックすると「アルバムゲイン」に切り替え可能だ

 音量の調節に失敗したり元に戻したかったりするときはUndo機能を使う。利用するには元通りにしたいファイルをMP3Gainに登録し、下部のリスト上でファイルを選択後、右クリックで表示されるコンテキストメニューから「Undo Gain Changes」を選べばよい。なお、本来の音量はファイルに「APEタグ」といメタデータで書き込まれているが、foobar2000などごく一部の再生ソフトではAPEタグが上書きされて元に戻せなくなるので注意しよう(図11)。

図11 リスト上のコンテキストメニューで音量を元に戻せる
図11 リスト上のコンテキストメニューで音量を元に戻せる