C/C++/Objective-Cサポートが強化された「LLVM 2.8」がリリース

 The LLVM Projectは10月5日、「LLVM Compiler Infrastructure(LLVM) 2.8」をリリースした。C/C++/Objective-CフロントエンドであるClangがC++標準規格に完全に準拠したほか、さまざまな最適化が加えられている。

 LLVM(Low Level Virtual Machine)はさまざまなプログラミング言語をサポートするコンパイラ基盤。各種言語をフロントエンド仮想マシン向け中間コードに変換するフロントエンドと、中間コードを実マシン向けの最適なコードに変換するオプティマイザ/コードジェネレータから構成されている。

 前バージョンの2.7から5カ月ぶりのリリースとなるLLVM 2.8では、LLVMのコアとなるツール群が幅広く強化された。C/C++/Objective-C向けのフロントエンドであるClangは、C++の国際標準であるISO/IEC 14882:1998およびISO/IEC 14882:2003に準拠し、また安定性も強化された。また、Objective-C++のサポートも追加されたほか、SSEやAVX、ARM NEON、AltiVecといった命令セットのサポートやMicrosoft独自のコンパイラ拡張も実装された。

 開発チームはまた、新サブプロジェクトとしてデバッガインフラの「LLDB」とC++の標準ライブラリの実装「libc++」の2つが加わったことにも触れている。

LLVM Project
http://llvm.org/