CPythonより高速になったPythonインタプリタ「PyPy 1.4」がリリース

 Pythonインタプリタの「PyPy」開発チームは11月26日、「PyPy 1.4」をリリースした。最新版では性能を強化し、初めてCPythonよりも高速になったと報告している。

 PyPyはPythonで実装されたPythonインタプリタ。JIT(Just-In-Time)コンパイラを搭載し、性能を特徴とする。Python Software Foundationで配布されているPythonはCで実装されており、「CPython」などと呼ばれているが、PyPyはこれを置き換えて利用できるという。

 PyPy 1.4では性能をさらに強化。64ビットにも対応し、運用環境で32ビットと64ビットを安定して動かせるとしている。安定性も強化した。CPythonより高速なインタプリタを実現する初のリリースと位置づけている。ただし、アプリケーションによってはCPythonと比べ1.5~2倍のメモリを必要とする場合もあるとのこと。

 また、インスタンスもコンパクトになったほか、正規表現が高速化された。仮想Python環境ビルダのVirtualenvのサポートも加わっている。

 最新版はPyPyプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。JITコンパイラを含むバイナリは、Windowsは32ビットのみ、LinuxとMac OS Xは32ビットと64ビットを用意している。

PyPy
http://pypy.org/

「PyPy 1.4」ダウンロード
http://pypy.org/download.html