NASAのJavaベースのデータグリッド技術「OODT」、Apacheのトップレベルプロジェクトに

 オープンソースの非営利団体Apahce Software Foundation(ASF)が米航空宇宙局(NASA)のJavaミドルウェアプロジェクト「OODT」をトップレベルプロジェクトにした。NASAが1月4日に発表、これによってOODTはASFよりプロジェクト管理とリソースの支援を受けるプロジェクトとなった。

 OODTは「Object Oriented Data Technology」の略で、元々はNASAがカリフォルニア州に持つ研究所Jet Propulsion Laboratoryで1998年に開発されたJavaベースのデータグリッドフレームワーク技術。NASAの惑星科学データシステムPlanetary Data System(PDS)などが利用している。2005年にオープンソースとなり、2010年にASFの下でIncubatorプロジェクトとしてスタートした。

 OODTを利用することで、エンドユーザーはメタデータを利用して地理的に分散したコンピュータリソースを活用できる。コンポーネント構造を持ち、アジリティ、カタログ・アーカイブ、クエリ、グリッドといった特徴を備えている。JavaとPythonベースのAPIも用意されている。たとえば、データネットワーク上のエンドユーザーがOODTツールを使って、ある国でホスティングされているデータを検索可能にして他の国から処理できるようにするなど、国境を越えた利用が可能になるという。

Apache OODT
http://oodt.apache.org/