プログラミング言語Scalaの開発チーム、EUより230万ユーロの研究開発費を獲得

 プログラミング言語「Scala」の開発チームが、欧州連合(EU)より5年間で230万ユーロ(約2億5000万円)の研究資金を受けることを明らかにした。Scalaの開発を進めているスイス連邦工科大学(EPFL)では、今後チームを倍増して研究を進めていく。

 ScalaはEPFLのMartin Odersky氏が設計したプログラミング言語。Java仮想マシンで動き、オブジェクト指向言語と関数言語の両方の特徴を持ち合わせる。高い生産性を特徴とし、TwitterやFacebookでも利用されている。

 今回、Odersky氏率いるEPFLのScala開発チームは、EUより欧州研究助成金(ERC)の対象プロジェクトに認められ、5年間で230万ユーロの研究開発資金を得られることとなった。ERCでは、「並列プログラミングの課題は、世界のIT業界が直面している最も重要な問題だ」とし、マルチコアなどハードウェアの進化に対するソフトウェア側の改善に向けた取り組みに評価を見せている。

 Scalaチームでは今後、新しい資金を利用して開発チームを倍増し、言語の仮想化に関する研究を進めていく。短期的には、次期「Scala 2.9」で複数のコアに対応し、並列コレクションを使って性能を改善させるという。

Scala
http://www.scala-lang.org/