仮想マシンを使い強固なセキュリティを特徴とする「Qubes OS」、初のベータを公開

 ポーランドInvisible Things Lab(ITL)は4月12日、高レベルのセキュリティを持つOSを目指す「Qubes OS」のベータ1を公開した。プロジェクトのWebサイトよりインストール用ISOイメージをダウンロードできる。

 Qubes OSは、ITLが2010年4月に発表した強固なセキュリティを目指すOSプロジェクト。Xen、X Window System、Linuxなどの技術をベースとしたOS環境で、仮想マシンを利用して「仕事」「プライベート」「オンラインバンキング」など、目的ごとにそれぞれ隔離されたセキュリティドメインを作成して利用することでセキュリティを強化するとしている。

 ベータ1では、初となるインストーラーが導入された。また、仮想マシンテンプレートの共有機構も強化されている。デフォルトの仮想マシンテンプレートは「Fedora 14」のものをベースとしている。このほか、ファイアウォール仮想マシンの組み込み、仮想化トレイアイコンの統合なども特徴となる。

 ITLによると、ベータ1はかなり安定しているという。今後のスケジュールは約2ヶ月後にベータ2を公開し、夏休み後に正式版をリリースするという。その後、オープンソースと商用の2つのブランチにフォークする予定とのこと。

ポーランドInvisible Things Lab(ITL)
http://www.invisiblethingslab.com/

Qubes OS
http://qubes-os.org/